叙事[語句情報] » 叙事

「叙事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

叙事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
の歴史でございます。それである歴史家がいうたに「イギリス人の書いたもので歴史的の叙事、ものを説き明した文体からいえば、カーライルの『フランス革命史』がたぶん一番....
さようなら」より 著者:田中英光
の蠅みたいに、戦艦大和にへばりついたまま水底に沈んで死んだ愚かしい悲劇が、偉大な叙事詩の如く感動的に無批判に書かれたものが、数十万の人たちに愛読されている。文明....
映画芸術」より 著者:寺田寅彦
ンシュテインはこれを二つのものの単なる組み合わせあるいは堆積すなわち彼のいわゆる叙事的な原理と見る代わりに、二つのものの衝突の中に観念を生み出し爆発させる力学的....
早すぎる埋葬」より 著者:佐々木直次郎
iab――Abul Kasim Mansur(九四〇ごろ―一〇二〇、ペルシャの大叙事詩人)の“Shahnamah”(「諸王の書」の意。イランおよびペルシャの君主....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
長バルビールに命じて製らせました、函入新装の、一千巻、一架の内容は、宗教四十巻、叙事詩四十巻、戯曲四十巻、その他の詩篇六十巻。歴史六十巻、小説百巻、と申しまする....
人形の話」より 著者:折口信夫
った。非常な違いである。 だから、その前の「ひひな使ひ」は、「ひひな」に関する叙事詩を語っていたにちがいない。それが抒情詩になってきた。昔男があって、長者の女....
水の女」より 著者:折口信夫
定のままあるいは拗曲したままに、伝った語句もある。だがたいていは、呪詞|諷唱者・叙事詩|伝誦者らの常識が、そうした語句の周囲や文法を変化させて辻褄を合せている。....
最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
一 万葉びと――琉球人 古代の歴史は、事実の記憶から編み出されたものではない。神人に神|憑りした神の、物語った叙事詩から生れてきたのである。いわば夢語りとも言うべき部分の多い伝えの、世を経て....
二合五勺に関する愛国的考察」より 著者:坂口安吾
のあまり、『日本の悲惨なる敗北と、愛国者坂口安吾氏の偉大なる戦記』などゝいう一大叙事詩をものしてやろうかなどゝ途方もない料簡を起したりする。 算術の達人があら....
大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
全部であるかの如くも思えるが、大景を叙した句も少くない。而し一般的には女流は叙景叙事には男子の如き技量なく、矢はり彼女らの本領は女らしい材料、捉え所、において光....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
しかしそれにもかかわらず、なぜか夢を好んでいたように見える。 鴎外はあの明徹な叙事の中にしばしば夢を織り込んだ。『青年』にも『大塩平八郎』にも夢の描写がある。....
歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
のである。此水こそは、普遍化の期待に湧きたぎっている新しい人間の生命なのである。叙事の匂いのつき纏った長詩形から見れば、短詩形の作物は、生命に迫る事には、一層の....
涸沢の岩小屋のある夜のこと」より 著者:大島亮吉
う、だけれど山だってまたいつかはなくなっちまうんじゃあないか。」 このひとつの叙事文はこの通りのままの事実がそのままにあったのをそのままに書き表わしたのではな....
はつ恋」より 著者:神西清
お母さんのところに、マイダーノフが坐り込んでいるのよ。わたしにって、自分で作った叙事詩を持って来てくれたのに、ほっぽらかして来てしまったの。あの人も今頃は、きっ....
言語と文化史」より 著者:知里真志保
は、アイヌの観念においては舟であったことがわかるのであります。 このゆりかごが叙事詩の中では更に空想化されて、空飛ぶ乗物、文字どおりの航空船になり、神々がこれ....