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「叙事詩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

叙事詩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
さようなら」より 著者:田中英光
の蠅みたいに、戦艦大和にへばりついたまま水底に沈んで死んだ愚かしい悲劇が、偉大な叙事詩の如く感動的に無批判に書かれたものが、数十万の人たちに愛読されている。文明....
俳諧瑣談」より 著者:寺田寅彦
のは一定のストーリーに基づいたシナリオ的な連句のつもりである。しかしシナリオ的な叙事詩とはだいぶちがうつもりである。一方では季題や去り嫌いや打ち越しなどに関する....
読書法」より 著者:戸坂潤
泉を五つ挙げて、真に文学的なものの世界史的系統樹立を解説している(バイブル・古典叙事詩と古典悲劇・シェークスピア・ダンテとミルトン・ファウスト物語の五つが之であ....
早すぎる埋葬」より 著者:佐々木直次郎
iab――Abul Kasim Mansur(九四〇ごろ―一〇二〇、ペルシャの大叙事詩人)の“Shahnamah”(「諸王の書」の意。イランおよびペルシャの君主....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
長バルビールに命じて製らせました、函入新装の、一千巻、一架の内容は、宗教四十巻、叙事詩四十巻、戯曲四十巻、その他の詩篇六十巻。歴史六十巻、小説百巻、と申しまする....
科学論」より 著者:戸坂潤
やエジプトから来た)の批判としてであったと云われるが、併しホメロスの名で呼ばれる叙事詩神話は、云うまでもなく歴史の起源でもあったのである。ギリシアに於ける民族的....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
だ。氏はエッセイを、韻文ならば抒情詩に相当する散文の小品だというが(そして小説は叙事詩に相当する散文だという)、情緒的な内容だって世界の客観的事象にからんで発動....
人形の話」より 著者:折口信夫
った。非常な違いである。 だから、その前の「ひひな使ひ」は、「ひひな」に関する叙事詩を語っていたにちがいない。それが抒情詩になってきた。昔男があって、長者の女....
水の女」より 著者:折口信夫
定のままあるいは拗曲したままに、伝った語句もある。だがたいていは、呪詞|諷唱者・叙事詩|伝誦者らの常識が、そうした語句の周囲や文法を変化させて辻褄を合せている。....
最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
一 万葉びと――琉球人 古代の歴史は、事実の記憶から編み出されたものではない。神人に神|憑りした神の、物語った叙事詩から生れてきたのである。いわば夢語りとも言うべき部分の多い伝えの、世を経て....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
えあご》をもった、チューリンゲンの少年歌手のいじけた身体にこもっている、牧歌的な叙事詩的な黙示録的な幻影、などの驚くべき貯蔵……。彼はその姿をありありと見た。陰....
二合五勺に関する愛国的考察」より 著者:坂口安吾
のあまり、『日本の悲惨なる敗北と、愛国者坂口安吾氏の偉大なる戦記』などゝいう一大叙事詩をものしてやろうかなどゝ途方もない料簡を起したりする。 算術の達人があら....
歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
が聞き伝えたのであろう。これは必、劇的誇張を以て、共通のやるせなさを唆ろうとする叙事詩脈の物の断篇に違いない。こうした古代の歌から、我々が正しく見ることの出来る....
はつ恋」より 著者:神西清
お母さんのところに、マイダーノフが坐り込んでいるのよ。わたしにって、自分で作った叙事詩を持って来てくれたのに、ほっぽらかして来てしまったの。あの人も今頃は、きっ....
言語と文化史」より 著者:知里真志保
は、アイヌの観念においては舟であったことがわかるのであります。 このゆりかごが叙事詩の中では更に空想化されて、空飛ぶ乗物、文字どおりの航空船になり、神々がこれ....