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叡知
「叡知〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
叡知の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
るのである。この時唱える「南無」(「南無阿弥陀仏」を現代語にいい換えれば「光明と
叡知よ、今、我に来れ」)は、この時に適した行進曲ともいい換えられます。ここの仏を....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
も、思索的な深みや数学的な正確なものが現われ出てはいない。と云うのも、そういった
叡知の表徴をなすものが欠けているからであって、博士の写真において見るとおりの、あ....
「船医の立場」より 著者:菊池寛
の喚問《コール》に最初に答えたこの愛すべき先覚者、国民全体の触覚ともいうべき聡明
叡知《そうめいえいち》なる青年の哀願に、聾《し》いたる耳を向けるということは、わ....
「「にんじん」とルナアルについて」より 著者:岸田国士
来ある生命の威厳を示している。 ここで最も注目すべきことは、少年「にんじん」の
叡知が、いわゆる凡庸な大人の世界をいかに眺め、その暴圧と無理解とに処して、いかに....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
て蒼い頬の辺りへ紅潮を注させ、少し窪んだ鋭い眼に――いつもは学究らしい穏かさと、
叡知とを湛えているのであったが――憎悪の光を漲らせて、弦四郎の眼を追いながら睨ん....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
まで私は、この横柄な支配に意気地なく屈してきた。ウィルスンの気高い性格と、尊厳な
叡知と、一見遍在していて全知全能であるように思われることとにたいして、自分の常に....
「チェーホフの短篇に就いて」より 著者:神西清
押しひらいて、冥々のうちに作家チェーホフを支え導いていた端倪すべからざる芸術的|
叡知の存在を明かすとともに、この叡智の発動形式の一端に私達を触れさせて呉れること....
「空想日録」より 著者:寺田寅彦
工が陶器を作ると同様なものがあるような気がする。死んだ無機的団塊が統整的建設的|
叡知の生命を吹き込まれて見る間に有機的な機構系統として発育して行くのは実におもし....
「スポーツの美的要素」より 著者:中井正一
ツはまさに「燃ゆる力学《デイナミィク》」であるであろう。 そして我々はその深き
叡知的の計量性の中に瞬間崩れゆく美しさを把掴するとも考え得るであろう。観る者にお....
「日記」より 著者:宮本百合子
のだ。此のような理解が充分でない時の女性の心に起るものは難しい。若し私が深い考と
叡知がなければ、私は自分の我ままに食われAのよい心持を殺して、恐ろしい生活を現出....
「マクシム・ゴーリキイの発展の特質」より 著者:宮本百合子
衆の子だ!」と褒める。これもゴーリキイの気を重く考えぶかくさせた。学生達は民衆を
叡知と、精神美と善良との化身のように話すのであったが、ゴーリキイが物心つくとから....