口無し[語句情報] » 口無し

「口無し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

口無しの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は少し不審で、こいつも相変らず悪い事をしていたのじゃないかと思われますが、死人に口無しで判りませんでした」 これで六道の辻の一件は説明されたが、佐倉の一行に関....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
わざ》であると云うのである。お近はなぜそんな怪しいことを企てたか。何分にも死人に口無しで、単に祐道の片口《かたくち》に拠《よ》るのほかは無いのであるが、彼は左の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ましたが、もうそれぎりで息を引き取ってしまいましたよ。そういう訳ですから、死人に口無しで、お丸がなんと云って与之助から毒薬を受け取ったのか、その辺はよく判りませ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かも知れません。年造は焼き場を立ち退いて、それから何処にどうしていたのか、死人に口無しでよく判りませんが、なにしろ骨揚げが済んだ後で、或る晩ふらりと帰って来まし....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
様子を窺うために、川春の店さきへ忍んで行って戸の隙間から覗いていた。勿論、死人に口無しで確かなことは判りませんが、前後の事情から推して行くと、そう判断するよりほ....
山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
しただけであった。吾輩はホッと溜息をして顔を上げた。 金口でない両切煙草を、吸口無しで吸う奴は、相当のインテリだろう。新聞記事によると、殺された老爺は傍に刻み....
」より 著者:岡本綺堂
も取りあえず悔みに行って、その兜というのを見せられて実にぎょっとしました。死人に口無しですから、一体その兜をどこから手に入れて、引っかかえて来たのか判らないとい....
放し鰻」より 著者:岡本綺堂
げた。橋番のおやじは呆気に取られて、しばらくは人を呼ぶ声も出なかった。 死人に口無しで、もとより詳しい事情はわからないが、平吉に毒酒を贈ったのはこの女房であっ....
アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
間の発狂というようなことで、あなたは、自分の罪を軽くしようとしていますね。死人に口無しだ。サミイが先に発砲したなんて、他に証明のしようのないことじゃないですか」....
ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
ン二世は、「やっと機会が来た。そういう狂信家が出て聖地清掃を叫ぶというのは、天に口無し人を以って云わしむで、キリスト教徒全体がエルサレム恢復を熱望している証拠だ....
新訂雲母阪」より 著者:直木三十五
寸《ちょっと》まってくれ、もう一度、耳に聞いてみるからとも云え無い。それに死人に口無し 「くる、と確に聞いた。」 と、断言したって、それは一寸良心が二三分間疑....