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口軽
「口軽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
口軽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
に聞いて見ても、わからないのに相違ございません。」
こう平太夫《へいだゆう》が
口軽く、扇の音と一しょに申しますと、摩利信乃法師はまるでまた、どこの殿様かと疑わ....
「星座」より 著者:有島武郎
くちゃにした。
「星野って奴は西山、貴様づれよりやはり偉いぞ」
西山は日ごろの
口軽に似ず返答に困った。西山が星野を推賞した、その矛《ほこ》を逆まにしてガンベは....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。店さきで盤台を洗っている女房に話しかけて、錺屋の噂を聞き出すと、果たして彼女は
口軽にいろいろのことをしゃべった。錺屋の増蔵は三十二三で、去年の春に女房に死に別....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
聞き出した。それは半町ほど離れた魚虎という店で、ちょっとした料理も出来ると女房は
口軽に話しかけた。 魚虎へ行って、半七は更にこんなことを聞き出した。おとわの家....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
。どういう証拠を見た、満蔵さん。省作さんもこうなっちゃおごんなけりゃなんねいな」
口軽な政さんはさもおもしろそうに相言をとる。 「満蔵何をぬかすだい」 省作はそ....
「わが町」より 著者:織田作之助
は人力車アで、孫は自動車の案内とは、こらまたえらい凝って考えたもんやなあ」 と
口軽に言った〆団治の言葉が想いだされて、機械で走る自動車と違って、人力車はからだ....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
に、血は俎の上と、鷺の首と、おのが掌にたらたらと塗れていた。 媼が世帯ぶって、
口軽に、「大ごなしが済んだあとは、わしが手でぶつぶつと切っておましょ。鷺の料理は....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
といいかけしがお貞はみずからその言過しを恥じたる色あり。 「これは話さ。」 と
口軽に言消して、 「何も見張っていたからって、しようのあるもんじゃあないわね。」....
「蛍」より 著者:織田作之助
はしなかった。 けれども、寺田屋には、御寮はん、笑うてはる場合やおへんどっせと
口軽なおとみという女中もいた。お定は先妻の子の伊助がお人よしのぼんやりなのを倖い....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
の外何人もなかったそうだよ。それには、こう云う風習があってね」と国分を詰めて、一
口軽く吸い、その煙草を伊達に構えて語り出した。 「まあ御覧な。笄の頭がありきたり....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
菊が故意に皿を割ったのは事実であった。お仙は決して嘘をいったのではなかった。女の
口軽にふとそれを十太夫に洩したのであったが、お仙も後でそれを悔んだ。自分が由ない....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
はござらぬ。横笛どのが門ちがいせられたのではござらぬかな。」 見掛けによらない
口軽の坊さまと、女の方でも少しく打ち解けて語り出した。 「初対面の御坊の前で、ま....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
っちゃあならねえものに会ったりすりゃ、余計な苦患をさせるようなものだ。」七兵衛は
口軽に、 「とこう思っての、密と負って来て届かねえ介抱をしてみたが、いや半間な手....
「俗臭」より 著者:織田作之助
ていた。崎山が煙にむせて少し眉をひそめたのを見て、政江は眉をひそめた。内心義弟の
口軽さをとがめたのだ。が、政江もかつて崎山に、 「あんさんらは、何でんナ、青切符....
「わが町」より 著者:織田作之助
お祖父やんは人力車ァで、孫は自動車の案内とは、こらまたえらい凝ったもんやなア」と
口軽にいった〆団治の言葉が想いだされて、機械で走る自動車と違って、人力車はからだ....