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「古今集〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

古今集の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
聞こえた坂本家から来た人だけに、相応な教養もあって、取って八つになる孫娘のお粂に古今集の中の歌なぞを諳誦させているのも、このおまんだ。 「お母さん、留守をお願い....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
われたのがおまんだ。婦人ながらに漢籍にも通じ、読み書きの道をお粂に教え、時には『古今集』の序を諳誦させたり、『源氏物語』を読ませたりして、筬を持つことや庖丁を持....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
滑稽諧謔の意味だと言われていても、その滑稽が何物であるかがなかなかわかりにくい。古今集の誹諧哥が何ゆえに誹諧であるか、誹諧の連歌が正常の連歌とどう違うか。格式に....
連環記」より 著者:幸田露伴
で、「ありあけの月は袂にながれつゝかなしき頃の虫の声かな」と返している。此歌は続古今集に載せられている。一家の事だから、交通もかくの如く繁かったことだろう、何も....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のです。 子供たちのためにお手本を書くのみならず、このごろでは、娘たちのために古今集《こきんしゅう》を書いてやったり、行儀作法を教えたりすることもあるのです。....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
後の事に走ったが、子規氏の生前は、病苦を忍びながらも和歌の方面にも研究を始めて、古今集以下は月並的に落ちてしまった事を発見して、万葉以前の風を主張し、それと共に....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
聚抄)、コロモホシタル(神田本)、コロモホステフ(細井本)等の訓があり、また、新古今集や小倉百人一首には、「春過ぎて夏来にけらしあまの香具山」として載っているが....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
まアそんな事は後で宜いから早く字を書かっせえ」 女「はい」 と筆を執りまして古今集の中の 我が恋は行方も知らず果もなし 逢ふを限りと....
恋愛論」より 著者:坂口安吾
ら早く死んでしまえということが成り立たないのと同じだ。 私はいったいに万葉集、古今集の恋歌などを、真情が素朴純粋に吐露されているというので、高度の文学のように....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
が邦文芸道の第一人者ということが分ったね。実は驚いているところさ。」 「宗祇が『古今集』のやまとうたは人の心を種とするといっているのを釈して、それを元初一念の人....
三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
。ただ一事加えたいのは、父が此処に開業している間に、診察の謝礼に賀茂真淵書入の『古今集』を貰った。多分田安家に奉ったものであっただろうとおもうが、佳品の朱で極め....
文学に現れたる東北地方の地方色」より 著者:佐左木俊郎
いて、地方色が出ているとは言い難いのであります。遠く『日本書紀』や『万葉集』や『古今集』などにも、既に東北地方は紹介されてはいるのでありますが、それは記録として....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
ん。「わたくしに解るかしら」と、おかっぱ頭をかしげました。「これは歌の御本ね。『古今集』の序に、やまと歌は人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける、とあっ....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
》なく散る花を見る如き一味《いちみ》の淡き哀愁を感ずべし。余は春信の女において『古今集』の恋歌《こいか》に味《あじわ》ふ如き単純なる美に対する煙の如き哀愁を感じ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
意を有せられるならば、私にとってこの上もない喜びである。 第三に、第六節の『新古今集』撰定論の主旨が、後鳥羽院を中心として撰定の行われたと見る点は、今もその通....