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古典派
「古典派〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
古典派の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
箱からは主として国学に関する書籍が出て来た。それを見て、彼は自分の父がどれ程あの
古典派の学説に心を傾けたかを感知した。彼が英学を修め始めた時はまだ父は生きていて....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
のむす子は画家らしい虚心で、批評的の眼差しで、柱の柱頭に近いところに描いてある新
古典派風の絵を見上げていた。鳶色に薄桃色をさした小づくりの顔は、内部の逞しい若い....
「旅愁」より 著者:横光利一
眼で見上げて笑った。
「とにかく君たちは、僕とは恐ろしく趣味の反対な人たちだよ、
古典派というのかね。お行儀はいいよ。」
窓の外へ乗り出すように欄干の鉄の蔓を掴....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
ついて言えば、欧洲の浪漫派や象徴派に属する詩風は、概して情緒的の音楽感を高調し、
古典派や高踏派に属するものは、美術的の静観と形式美とを重視する。 かく主観主義....
「バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
思い立った。それは、フランス劇文学におけるアポローであるモリエールと十七世紀の大
古典派の宝ラ・フォンテーヌの作品の美しい絵入り本の出版とその売捌きである。一八二....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
は、ガラス細工や金ぴか、心の乾燥、頭だけの情緒。リストは、気高い長老で曲馬師で新
古典派で香具師《やし》、実際の気高さと偽りの気高さとの同分量の混合、晴朗な理想と....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
の父祖がなしたところを見たまえ。万人の用いる音楽的形式への復帰から、十八世紀末の
古典派の芸術は生まれてきたのだ。グルックや交響曲《シンフォニー》の創造者たちや歌....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ごや》」というその地方の呼び名とは、それから由来したのである。彼は自由主義者で、
古典派で、またボナパルト派であった。彼はシャン・ダジール(訳者注 フランスの追放....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
geois(一個の俗物)と呼ぶだろうとすれば、それも隠語である。アカデミー会員の
古典派は、次のような隠語を使った。
花……Flore.(フロラ神)
果物……P....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
え、さうぢやありませんか、持ちつ持たれつといふものです」 「君は正統派なんだな。
古典派なんだよ。僕はちかごろはやりのデフォルメといふ奴なんだらう。それに現実の規....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
が評したほどの、傑出した独立論文である。
リカアドウは、一言もっていうならば、
古典派経済学の完成者である。
古典派経済学は、ブルジョア的埒内において最高の発展を....
「春雪」より 著者:久生十蘭
料試験をやっている研究所で、女子大の国文科で祝詞《のりと》を勉強しているような超
古典派の出る幕はない。 「働きたかったら、ここで働けばいい」 「事務や庶務なら、....
「読書遍歴」より 著者:三木清
がもてなかった。私はなお数年間、いわば嵐の前の静かな時を過したのである。当時私は
古典派ないし教養派であり、ギリシア悲劇などしきりに読んでいた。グロートの『ギリシ....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
い所に、重点を置いて考えれば、詩に於ては、未来語の開拓発見を疎にしてはならない。
古典派である私なども、現在語ばかりを以てする詩の稽古もするが、時としてはそうして....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
かったと謂える。心願を持って、此は描いたものなのだ。其にしては絵様は、如何にも、
古典派の大和絵師の行きそうな楽しい道をとっている。勿論、個人としての苦悶の痕など....