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古典的
「古典的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
古典的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
題としても決して話したことはない。そういうことに触れるのは私たちのような好古家の
古典的な家庭の空気を吸って来たものに取っては、生々しくて、或る程度の嫌味にさえ感....
「弓町より」より 著者:石川啄木
よく日本を了解《りょうかい》していたという証拠にはならぬではなかろうか。 詩は
古典的でなければならぬとは思わぬけれども、現在の日常語は詩語としてはあまりに蕪雑....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
いては何らの確信もないのであるが、これに反して、かのカルデア及びエジプトにおける
古典的地盤の時代に遡ってこのような影響を求めてみると、得るところがなかなか多いの....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
オナドと吉弥とが僕の心をかわるがわる通過する。一方は溢れるばかりの思想と感情とを
古典的な行動に包んだ老独身者のおもかげだ。また一方はその性情が全く非
古典的である....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
に示している。もし、芸術分類に濫用された名称を借りるとすれば、これらをそれぞれ、
古典的、ローマン的、および自然主義的な茶の諸流と言えるであろう。 南シナの産な....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
ールとも近附のある小初は、媚というねたねたしたものを近代的な軽快な魅力に飜訳し、
古典的な青海流の飛込みの型にそっと織り込ますことぐらい容易である。生ぬるい水中へ....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
」 おっとりとそんな説明をする時の規矩男の陰に、いつも規矩男から聞いたその母の
古典的な美しい俤も沁々とかの女に想像された。 これ等の場所は普通武蔵野の名所と....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
どについて噂ばなしをしたのちに、ほかの話題に移って行った。 「僕は、この頃、ある
古典的な著者のものを読んでいるが、その中で非常に興味のある物語を見つけたのだ」と....
「読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
・哲学・社会科学・自然科学等種類のいかんを問わず、いやしくも万人の必読すべき真に
古典的価値ある書をきわめて簡易なる形式において逐次刊行し、あらゆる人間に須要なる....
「作画について」より 著者:上村松園
にも犯されない、女性のうちにひそむ強い意志を、この絵に表現したかったのです。幾分
古典的で優美で端然とした心持ちを、私は出し得たと思っています。 この絵は私のあ....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
提げ皿に組立てた。日本へ帰ったら第一にお豆腐を自分で買いに行こう。おそらくあんな
古典的な食物はない。お豆腐をこの容物へ入れてわたしの丸い手がこれを提げた姿を気狂....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
のよい令嬢の舞い姿を描きたいものと思って描き上げたものでございます。仕舞のもつ、
古典的で優美で端然とした心持を表わしたいと思ったのでございます。そこで嫁を、京都....
「靄の彼方」より 著者:上村松園
をモダンとして、そのまま生まな形では表わすまいと思うのです。そのモダンを、多少の
古典的な空気の中に引きこんできて、それをコナしたものを引き出してくるのではないか....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
の岩波文庫を見るに必ずしも標準が一定しなかったうらみがあるが、今後の方針としては
古典的価値の水準をますます高めるとともに、厳選方針を強化することにした。経済的価....
「絵筆に描き残す亡びゆく美しさ」より 著者:上村松園
の間吉川さんとこで写したのは、松本お貞さんのもってる衣装を着せたのでしたが、その
古典的な模様がひときわ光って見えました。 (昭和九年)....