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古往今来
「古往今来〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
古往今来の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
り余る償いを見出したであろう。その上又例の「彼女の心」! 実際我我の愛する女性は
古往今来飽き飽きする程、素ばらしい心の持ち主である。のみならず彼女の服装とか、或....
「現代日本の開化」より 著者:夏目漱石
んよりむしろ理想的に頭の中にある円というものをかく約束上とりきめたまでであるから
古往今来変りっこないのでどこまでもこの定義一点張りで押して行かれるのです。その他....
「京に着ける夕」より 著者:夏目漱石
身を浸《つ》けたときは歯の根が合わぬくらいであった。湯に入《い》って顫えたものは
古往今来《こおうこんらい》たくさんあるまいと思う。湯から出たら「公まず眠《ねぶ》....
「幻影の盾」より 著者:夏目漱石
然しそれが普通の人に出来る事だろうか? ――この猛烈な経験を嘗《な》め得たものは
古往今来ウィリアム一|人《にん》である。(二月十八日)....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
毎日来ては堪らん。大概にしなさい」 稽古腰のあれ程強い翁に白旗を上げさせたのは
古往今来この人一人であろう。同氏は現在梅津正利師範の手で有伝者に取立てられて、大....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
であろうとするのが蕉門正風のねらいどころである。 不易流行や虚実の弁については
古往今来諸家によって説き尽くされたことであって、今ここに敷衍すべき余地もないので....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《へん》が正しいのか、金偏が本格かというようなことで、話に花が咲いたが、やがて、
古往今来、日本の武芸者のうち、わけて剣客のうちで、いちばん強いのは誰だ、という評....
「狼疾記」より 著者:中島敦
》した選択へのジャスティフィケイションにのみ注がれるであろう。考えようによれば、
古往今来のあらゆる思想とは、各思想家がそれぞれ自己の性情に向って為したジャスティ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
の大根気、大努力も決して算籌外には置かれないので、単にこの点だけでも『八犬伝』を
古往今来の大作として馬琴の雄偉なる大手筆を推讃せざるを得ない。 殊に失明後の労....
「殺意(ストリップショウ)」より 著者:三好十郎
いや踊ってはいけない 自分のはだかを、ただ男のペニスをねらって動かせ それだけが
古往今来ダンスというものの本質だ それに役立つことならばどんな身ぶりでも、どんな....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
その主眼なる人事が人事中の複雑なるものなることも二句同一なり。かくのごときものは
古往今来《こおうこんらい》他にその例を見ず。 理想的美 俳句の美あるいは分って....
「鼻に基く殺人」より 著者:小酒井不木
読むと、他人の眼を忌んで殺人を行う話がある。けれども鼻を忌んで殺人を行った人間は
古往今来自分一人であると思う。そうしてその珍らしい動機にふさわしい方法で殺人を遂....
「血の盃」より 著者:小酒井不木
に良雄に祟るに至ったのである。 恋が屡々恐ろしい結末を齎らすものであることは、
古往今来その例に乏しくないが、良雄とあさ子との恋仲は、あさ子の突然な失明によって....
「最も楽しい事業」より 著者:羽仁もと子
く育てたら、法則にしたがって時も違《たが》えず美しく伸びてゆくはずである。しかし
古往今来《こおうこんらい》、本当にわが子を立派に育てた親が幾人あるだろう。無数に....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
は気の毒でないか。体外の機械は段々進歩して軽便精巧な物が出来るけれども胃と腸とは
古往今来いつでも同じ道具で働いている。可哀想《かあいそう》なものさ。体外の裏漉や....