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「古金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

古金の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇遇」より 著者:芥川竜之介
× 至順《しじゅん》年間の事である。長江《ちょうこう》に臨んだ古金陵《こきんりょう》の地に、王生《おうせい》と云う青年があった。生れつき才力が....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
兵衛は五万両を献上した。またどういう仔細があったか知らぬが、維新の際に七十万両の古金銀を石の蓋匣に入れて地中に埋蔵したそうだ。八兵衛の富力はこういう事実から推し....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
った。その白牡丹のような白紗の鰭には更に菫、丹、藤、薄青等の色斑があり、更に墨色古金色等の斑点も交って万華鏡のような絢爛、波瀾を重畳させつつ嬌艶に豪華にまた淑々....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ら、もう以下は説明の要がないくらいで、案の定それなる桐の外箱の中には、南蛮渡りの古金襴《こきんらん》に包まれて、その一品ゆえに若者清吉をして首をくくらし、遊女薄....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
まがいものじゃ、うちから預けた雛は二百年このかた伝わっている品で、一寸十両もする古金襴地のはずなのに、これは今できの安い京金襴じゃとおっしゃいましたゆえ、わたく....
泡盛物語」より 著者:佐藤垢石
の隠居かも知れないな、湯尻へ落としてあきらめたのだろう」 と、私はいった。 「古金屋へ持って行けば今夜一盃呑めるが、おい新米、一体これはどう処分したらいいんだ....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
りますから、押戴き、 伊「拝見を」 と風呂敷包から取出して見ると、白茶地亀甲形古金襴の袋で、紫羽二重の裏が附いておりまする結構な打紐を解いて、ズーッとこき出す....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
た。お筆は嬉し涙にくれて見送って居りましたが家《うち》へ帰って包を明けて見ますと古金《こきん》で四五十両、お筆は恟《びっく》りして四辺《あたり》を見廻し、 筆....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
あるを内蔵ととなえ、蓮池にあるを外蔵ととなえたが、そのうち内蔵にあった一千万両の古金をあげてこの進発の入用にあてたというのを見ても、いかに大がかりな計画であった....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
蠑螺堂は壊し屋が買いましたが、百観音は下金屋が買いました。下金屋というのは道具屋ではない。古金買いです。古金買いの中でも、鍋、釜、薬缶などの古金を買うものと、金銀、地金を....
古井戸」より 著者:豊島与志雄
った。 彼は棒を投げすてて、首を傾げた。 二 ――或るところで、古金銀貨幣、時価約三千円ほどのものを、庭の隅から掘り出した。維新当時、壺に納めて....
南国太平記」より 著者:直木三十五
に、紅梅模様を染めて、蕋《しべ》に金銀糸の縫いのした被布を被ていた。堆朱の台に、古金襴をつけた脇息に、片肱をつかせて 「調所の供養じゃと思うて、あれの、命を助け....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ジられて苦しがっています。 「さあ申し上げてしまえ、お上《かみ》のお調べによれば古金二千両、新金千両、そのほか太鼓判《たいこばん》の一分が俵に詰めて数知れず、た....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
かた》って、ここの望月様という旧家へ強請《ゆすり》に来たのでございます。望月様は古金銀がたくさんあると聞き込んで、それを嚇《おど》して捲き上げようとして来ました....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
との金銀財宝そのものには、あまり執着を感じていない。 たとえば、ここにこうして古金銀から、今時の贋金《にせがね》まで一通り盗み並べてみたが、これもホンの見本調....