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「句碑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

句碑の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
で、『ぬれて行く人もをかしや雨の萩《はぎ》』と云う芭蕉翁《ばしょうおう》の名高い句碑が萩の中に残っている、いかにも風雅な所でしたから、実際才子佳人の奇遇《きぐう....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は冬木弁天の境内に連れ込まれた。 名月や池をめぐりて夜もすがら 例の芭蕉の句碑の立っている所である。蕎麦屋と云っても、池にむかった座敷へ通されて、老人が注....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
や躑躅や蘭などを運んで行って周囲に休息の思いを与える、土を盛りあげた塚の上に翁の句碑を置く――その楽しい考えが、日ごろ俳諧なぞに遊ぶと聞いたこともない金兵衛の胸....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
亡父の供養にと言って、木曾路を通る旅人のために街道に近い位置を選んで建てた芭蕉の句碑もある。とうとう、彼は信濃と美濃の国境にあたる一里塚まで、そこにこんもりとし....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
景蔵にもその十曲峠の上で別れて、やがて勝重は新茶屋を出た。路傍の右側に立つ芭蕉の句碑の前あたりには、石に腰掛け、猿を背中からおろして休んで行く旅の渡り者なぞもあ....
深川の散歩」より 著者:永井荷風
には今でも長慶寺という禅寺《ぜんでら》がある。震災|前《ぜん》、境内には芭蕉翁の句碑と、巨賊《きょぞく》日本左衛門《にっぽんざえもん》の墓があったので人に知られ....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
下のきりぎりす 芭蕉の句だが、平家と義仲とが戦った北陸古戦場の草むらに、今も、句碑として立っている。 先年、義仲遺蹟巡りの旅行の途次、杉本氏はこの句碑をスケ....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
た。この掛け茶屋や藤棚もやはり昔に変っていない。しかし木の下や池のほとりに古人の句碑の立っているのは僕には何か時代錯誤を感じさせない訳には行かなかった。江戸時代....