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「召す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

召すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
良夜」より 著者:饗庭篁村
を持たせ遣したりとあれば、それを此方へ御預かり申さんとは存ぜしが、金銭の事ゆえ思召す所を憚かりて黙止たりしが残念の事を仕りたり」と言うに、いよいよ面目なくますま....
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
斬り伏せられたのである。 この始末を聞いた治修《はるなが》は三右衛門を目通りへ召すように命じた。命じたのは必ずしも偶然ではない。第一に治修は聡明《そうめい》の....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
の常の姫君たちに引き比べて、この御姫様の御行状《ごぎょうじょう》を、嘘のように思召す方もいらっしゃいましょうが、現在私が御奉公致している若殿様の事を申し上げなが....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
はいつも素直に無礼なかれらの招きに応じた。皇帝アウガスタスは国事に追われて、彼を召すのがだんだんに延びていたので、ラザルスは七日のあいだ、他の人々のところへ招か....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
な御容子が、余りお可哀相で見ておられん。 夫人、真の獣よりまだこの廉平と、思し召す方が、いくらかお心が済むですか。」 夫人はせいせい息を切った。 ....
活人形」より 著者:泉鏡花
だな。「滅相な。「いや、それに違いありません。隠して置いて、我を欺くのだ。「と思召すのも無理ではない。余り変で自分で自分を疑う位です。先刻から見えぬといい、ある....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
知れねえ。 でその二人は、そうやって、雪の夜道を山坂かけて、どこへ行くんだと思召す。 ここだて――旦那。」 藤助は息継に呷と煽って、 「この二階から、鏡台....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
の世話人は、腕を拱《こまぬ》きつつ座中を※《みまわ》して、 「皆さん、なんと思し召す? こりゃ尋常事《ただごと》じゃありませんぜ。ばかを見たのはわれわれですよ。....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
こをおたち遊ばさぬゆえ、私わきへ参ります。 あんまりお心が可傷しい、さまでに思召すその毬唄は、その内時節が参りますと、自然にお耳へ入りましょう! それは今、....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
候よし、貧道など口にいたし候もいかが、相頼まれ申候ことづてのみ、いずれ仏菩薩の思召す処にはこれあるまじく、奇しく厳しき明神の嚮導指示のもとに、化鳥の類の所為にも....
清心庵」より 著者:泉鏡花
ょう。そうかといって御気分がお悪いでもなく、何が御不足で、尼になんぞなろうと思し召すのでございますと、お仲さんと二人両方から申しますとね。御新造様が、 (いいえ....
雪霊記事」より 著者:泉鏡花
――六本指なぞと、気もない事です。確に見ました。しかもその雪なす指は、摩耶夫人が召す白い細い花の手袋のように、正に五弁で、それが九死一生だった私の額に密と乗り、....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
こいお児じゃったから、どんなに故郷へ帰りたかろ。風が吹けば、風が吹く、お風邪でも召すまいかと、それはそれは言続け。嘘ではない、神信心もしていたようじゃが、しかし....
共軛回転弾」より 著者:海野十三
でしてな、どうぞ御同情を賜りたい。いかがですな、目下お手持の発明兵器で世界一と思召すものは……」 「ふむ、ふむ、ふむ」 博士は、猫が魚のあらと取組んでいるよう....
断層顔」より 著者:海野十三
思った。探偵は、自分の脳髄の中のすべての継電器に油をさし終った。 「どうぞお気に召すままに……。で、どんなことでございますかな、あなたさまがお困りになっているこ....