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「可否〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

可否の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
ハウエルは健在なりや? 答 彼は目下《もっか》心霊的厭世主義を樹立し、自活する可否を論じつつあり。しかれどもコレラも黴菌病《ばいきんびょう》なりしを知り、すこ....
運命」より 著者:幸田露伴
に。 藜※ 我腸を充し、 衣蔽れて 両肘露はる。 ※龍 高位に在り、 誰か来りて可否を問はん。 盤旋す 草※の間に、 樵牧 日に相叩く。 嘯詠 寒山に擬し、 惟....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
情からほとばしり出たことは明らかであるが、この尊攘の結合を王室回復の手段とするの可否はだんだん心あるものの間に疑問となって来た。尊王は尊王、攘夷は攘夷――尊王は....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
後に始まったものではなくて、戦争前の計画であり、そのころから、珍植物の宝庫を失う可否については、ジャーナリズムの片隅で問題になっていたことであった。 尾瀬の珍....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
名な店で、近来休暇を廃して営業することになったものもある。されば日曜休暇をするの可否は、大いに研究すべきものと思う。 ある識者は雇人に休暇を与うることを全く認....
郷介法師」より 著者:国枝史郎
裏まで知っていて、治部が尋ねれば声に応じて、城の要害、武具兵糧、兵の強弱、謀将の可否、どんな事でも物語るので、治部は遺憾なく相格を崩し、郷介を寵愛するのであった....
光は影を」より 著者:岸田国士
わからないんですが、それはそれとして、患者が現在の容態でこの療養所から出ることの可否について、先生のはつきりしたご意見を、直接、ご主人の耳にいれておいていたゞき....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
博的なものに就ては公安委員としてよりは寧ろ一般国民の一人として検討すべきもので、可否いずれの側にも多くの議論が成立するであろう。是等のかけごとは戦前ヨーロッパで....
泡盛物語」より 著者:佐藤垢石
力給わる御気持を以って至急御状況煩し度、此段切に願入候。恐縮に存じ候が、御上京の可否即刻電報にて御知らせ下され候わば、幸甚至極に奉存候。 先は、取り急ぎ用事の....
虹と感興」より 著者:上村松園
帝展は東京と、こちら(京都)で二度見ました。いろいろ婦人画も見ましたが、善悪可否は別としまして、あの濃彩にはただ驚くより外はありません。会場芸術となると、あ....
武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
る場合においては、まず本人に質してその誤りなきを明かにし、さらにこれを発表するの可否については本人の承諾を経ざるべからず。いわんやその説者の名を隠して、自己の学....
迷信解」より 著者:井上円了
の法は未来の吉凶禍福を前知するにあらずして、一事を決するに当たり、天運にたずねて可否を知らんとするのみである。もし、吉凶を予定し得るというがごときは、愚民の意を....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
如く冷静であったが、ともかくも問題が問題であるだけに、一般好劇家のあいだにはその可否が相当に論議されたらしかった。第一の人は、むろん結構であると言った。第二の人....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
これを曲解して、しいて非再建説の傍証たらしめんと試み、世間また往々これらに対する可否軽重を判定するの能力なくして、いたずらに未解決の問題であるかの如く思惟するも....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
目敵視しておるにもかかわらず、その余情を決して平常の社交上に及ぼさず、新旧両教の可否優劣はもちろん、少しも信仰に関する話すらも言外せぬには実に感心した。 ある....