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可視
「可視〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
可視の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
るのである。スペンサー(Spencer)もこの点についてははっきりしていて『この
可視世界に始めがあり終りがあるとはどうしても考えることはできない』と言っている(....
「赤外線男」より 著者:海野十三
も赤外線が見えないところを利用したものである。 深山理学士の研究問題は、この不
可視光線と呼ばれる赤外線が人間にも見える装置を作ることにあった。彼は、これを近頃....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
人物は?
ここに易介の目撃談――宵に張出縁へ出現して、あのいかにも妖怪めいた不
可視的人物が、夜半クリヴォフ夫人の室にも姿を現わしたのだった。夫人の言によれば、....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
るのはこの条である。私のおもしろいと思ったのは、元子の寄り合ってできる細粒が、不
可視的元子の衝動によって動かされて、粒全体としての運動を生ずるという考えが述べて....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
ここでかりに「縞模様」と名づけたのは、空間的にある週期性をもって排列された肉眼に
可視的な物質的形象を引っくるめた意味での periodic pattern の義....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
た。 第一には、この「透明人間」という訳語が原名の「インヴィジブル・マン」(不
可視人間)に相当していないではないかという疑いであった。 「透明」と「不
可視」と....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
陸にあるトーチカを、点々と海底にしずめたような恰好のものであったが、或る特殊な不
可視光線によって、そこを通過する潜水艦などを捕えるような仕掛けになっていた。 「....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
統領、身を以て遁れる。崩壊事件の真相全く不明” “ワシントン崩壊事件の原因は、不
可視怪戦車か。――崩壊は引続き蔓延中――軍需工場地帯を南進中” “被害|遂にニュ....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ておく他はないのだが。
勿論技術水準というものを想定しても、之自身は別に特別な
可視的形態を具えていないだろう。そういう意味では例えば労働手段と云ったようなもの....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
は世界の直観としての世界観の名には相応わしくないわけだろう。世界像とは実は体系を
可視的に譬喩したものに他ならない。そして一定の科学の方法も、他ではない、こうした....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
うか。独り実験や実習に限らぬ。各種の記号や式は聴覚に訴えて放送することは出来ぬ。
可視的記号を利して理論を推して行くということが自然科学的な科学の歴史的な宿命だ。....
「魔都」より 著者:久生十蘭
と、この法律的すりかえによって利益を受けるものはだれだろう。いうまでもない充分に
可視さるべき種々の情況を殊更に回避して、現場を自殺事件に整備したその人でなければ....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
能の神は人類の死と腐敗とに当って威力を発揮して思想の本質を無形のまたは少くとも不
可視のものに作り上げてこれに他の状態におけるより幸福な存在を与えるのだと教えられ....
「指導者としての寺田先生」より 著者:中谷宇吉郎
でも興味ある発見は、通常火花の形として見えるものは、火花の全貌《ぜんぼう》の中で
可視光線を出している部分だけであって、その外《ほか》に眼に見えぬ線を出している部....