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台下
「台下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
台下の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
ましたので、幸い午後からは授業の時間もございませんから、一しょに学校を出て、駿河
台下《するがだいした》のあるカッフェへ飯を食いに参りました。駿河
台下には、御承知....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
かった。もし動けば、たちまち見つけられそうであった。このままじっとしていれば、灯
台下暗しで、もう暫くは見つけられずに済みそうな気がした。 怪物たちは、飾窓のよ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ない。まったく知らない」と、理右衛門はいよいよ迷惑そうに云った。「わたしはただ燈
台下暗しという世のたとえを云ったまでだ。ともかくもここまで踏み出して来たのだから....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、 「知らなかったかな、君は。随分その方へかけちゃ、脱落はあるまいに。」 「洋燈
台下暗しで、(と大に洒落れて、)さっぱり気が付かなかった。君ン許へもちょいちょい....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
こすことになるのでネ。ところが御覧のとおりダイヤルは受信機の下に転げこみ、所謂灯
台下暗しの古諺に彼奴はしてやられたのです。これも天罰というやつですかな。その上、....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
てみると、避難民や、軍隊が、土煙をあげて、はげしく往来していた。 青年は、駿河
台下の方へ、下って行った。そこは、学生の多い神田の、目貫の場所であって、書店や、....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
たのだよ」 「その代り僕は、いろいろな土産話を青竜王にあげるつもりですよ。昨夜舞
台下で殺された男ネ、あれは竜宮劇場に毎日のように通っていた小室静也という伊達男で....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
胴を水によじり巻きよじり巻き、飽くまで軟柔の感触を楽んだ。 小初は掘り下げた櫓
台下の竪穴から浅瀬の泥底へ水を掻き上げて行くと、岸の堀垣の毀れから崩れ落ちた土が....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
払いながら笑った。「途中で行き止まりだ。だが、もう判った。あいつ等は抜け道から土
台下へ這い込んで、地蔵をぐらぐら踊らせていたに相違ねえ。へん、子供だましのような....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
いうけれど、人間の薄情より三十年の月日は情がない。この提灯でいうのじゃないが、燈
台下暗しで、とぼんとして気がつかなかった。申訳より、面目がないくらいだ。 ――....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
のタブレットと呪文を焼き捨て、さらにその秘密の部屋とその上の寝室とをあわせて、土
台下からすべて切り取ってしまった。そこでJ氏も勇気が出て、彼自身がこの家に一カ月....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
間に、蚕飼川から平須沼へ掛けて、新たに五十間幅に掘割られた新利根川。それは立木の
台下に横わっているので有った。 程もなく二人は其|渡頭にと辿り着いた。此辺は誠....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
に近く見えて来ている。下手の遠景に三上山がそれかと思うほど淡く影を現している。舞
台下手にちょっぽり枯田の畦が現れ、小さい石地蔵、施餓鬼の塔婆など立っている。雲は....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
。 毎日新聞社が他へ譲り渡された時、世間では十日も前から噂があったが、社員は燈
台下暗しで、沼南の腹心はあるいは知っていたかも知らぬが、平の社員は受渡しの済んだ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の指図で結婚した新婚、再婚の夫婦が三組ほどあったそうです。ところがそのうち石像の
台下で鳴声がするというので、村の青年達が掘り返してみると田鼠が沢山|仔を産んでい....