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司る
「司る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
司るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
に尽きているかも知れない。
運命
遺伝、境遇、偶然、――我我の運命を
司るものは畢竟《ひっきょう》この三者である。自ら喜ぶものは喜んでも善い。しかし他....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
滲透的に脱失してしまう。それを失神した人間の全身にわたって行うのだが、手の運動を
司る第七第八|頸椎に当る部分だけを、ちょうどジーグフリードの木の葉のように残して....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
っているし、敵弾の防禦壁も完備していたし、地上及び地下における火器の照準や発射を
司る操縦装置も、ここに集まっていた。通風機、食糧庫、弾薬庫も、その真下に、相当広....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
子の妹であった。姉妹は深堀伯爵家の生れであるが、深堀家は暦日天地の陰陽吉凶の卦を
司る家柄で、風雨を意のままにするところから天神の怒りをうけて、代々男児は白痴に生....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
た掛声ばかりが、往来の人の耳の底に残って居るばかりでありました。 江戸の治安を
司る町奉行の驚きは何んなだったでしょう。以前にも優して厳重に兇徒の行方を探がされ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
生れる子供にとって親の結婚は恐るべきものである。が親たちにとっても、その結婚を
司る運命は同様に恐るべきものだ。何故なら人間は自由に選び、連るように思っても、実....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
問題です。 先程いいましたように、俳優というのはもともと人類のお祭というものを
司る一つの神聖な職業であったのです。最初の精神はそういうものでありましたが、次第....
「アイヌ神謡集」より 著者:作者不詳
あって人間たちは今にも 餓死しようとしている.どういう訳かと 見ると天国に 鹿を
司る神様と魚を
司る神様とが 相談をして鹿も出さず魚も出さぬことに したからであっ....
「土の中からの話」より 著者:坂口安吾
尚数行あり、郎党がこれに答えて、いかにも御尤も、我々|下素下郎と違ってさすが国を
司るほどの御方は命の大事の時にも慌てず騒がず、こうして物をつかんでいらっしゃる、....
「ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
もかくも「鬼」という感じは、たしかに人間の感ずる、一種の「気」である。兇事を喜び
司る、一種の気である。「鬼門」とか、「鬼気」とか、または鬼界ヶ島とか皆その感じが....
「荘子」より 著者:岡本かの子
要としないだろう。時々思い出して切なくなる荘子にそう思わせる麗姫はもと秦の辺防を
司る将軍の一人娘であった。戦国の世によくある慣いで父将軍はちょっとした落度をたて....
「オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
。 大黒天はもと戦闘神として、武装した恐ろしい容貌の神であったが、後には台所を
司る神となり、これがためにお寺の細君を大黒と呼ぶようなことにまでなっておった。し....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
、一年交代で二人ずつ出て来るです。これはシャーゴというて、つまりレブン寺の法律を
司る僧官である。この僧官の位を得るには、まずその当時の政府の役人に三千円から五千....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
家自身が弱りはてていたからというだけの、簡単な現象ではない。今一つ、伝統の授受を
司る宗匠が、連歌師どもと同じように、本当はどこの馬の骨か判らなくなっているという....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の性欲なるものは、人体内の諸所より血液中へ分泌される内分泌物、すなわちホルモンの
司る作用であって、そのホルモンが血液に混じて体内をめぐり、一方性欲を惹起させ、他....