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「吃逆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

吃逆の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
は湯はくませはしない。皆門人を使うことになっている)。富五郎はその晩から恐ろしく吃逆が出て、どうしても留まらない。身体も変な工合になって行きました。 すると、....
田舎教師」より 著者:田山花袋
、母親は急性の胃に侵されて、裁縫を休んで寝ていた。物を食うとすぐもどした。そして吃逆も激しく出た。土用のあけた日で、秋風の立ったのがどことなく木の葉のそよぎに見....
禰宜様宮田」より 著者:宮本百合子
った彼は、傍の草の中に突伏して、拝みたくて堪らない心持になりながら子供のように泣吃逆《なきじゃく》ったのである。 そして、安心して気が緩んだので、いつかしら我....
地は饒なり」より 著者:宮本百合子
てしまった……。もう仕方がない。感傷的な心持の頂上まで来る彼女は、魂のしんから泣吃逆《なきじゃく》りながら、真面目につきつめた心で死を思うのである。 強情や反....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
古《けいこ》をでも授けるかのように、あらゆる綴《つづ》りを皆発音していた。悲しい吃逆《しゃくり》とともにたえず十二音脚をふんでるかと思われた。所作は荘厳でほとん....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
葉を途切らしただけだった。やたらにつかんでは投げ出したようなその断定の事がらは、吃逆《しゃっくり》のように彼の口から出た。そして彼はその一つ一つに、木を割ってる....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ね回したりする。もう世は末だ。この水陸のみじめな地球も確かにもう終わりだ。最後の吃逆《しゃくり》がいるんなら、フランスは今それをしてるところだ。評議するならしろ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
もたないから。」 彼女はほとんど半身を起こしていた。しかしその声はごく低くて、吃逆《しゃくり》に途切れていた。間を置いては時々、死にぎわのあえぎが口をきくのを....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
うよう。後は何を訊いても頷くばかりだった。そのうちに手足に痙攣《ふるい》が来て、吃逆《しゃっくり》をするような真似をひとつすると、それで縡《ことぎ》れてしまった....
麻酔剤」より 著者:田中早苗
たので、家人が寝台に寝かしたそうですが、それ以来|間断なしに呻いていて、ときどき吃逆がまじって、人が手でものべると、触られるのを嫌がって、一生懸命に押しのける身....
三枚続」より 著者:泉鏡花
きゃあ可いんです、べらぼうめ、ヘッ、」といって、顔を顰め、 「無法なことをいうと吃逆を出させるぞ。ヘッ、不可え、ヘッ、いやどうしやがった、ヘッ、何のこッたい、ヘ....
式部小路」より 著者:泉鏡花
湯のかわりに、お賤が、 「あいよ、お酌、」 「ヘッ、ありがとうざい、」と皆一所。吃逆と、返事と御礼と、それから東西と。 「おかみさん、難有え、お前さんの思召しも....
食道楽」より 著者:村井弦斎
み来るにお登和嬢ハッと思いてとむねを衝《つ》けり、何事が起りしぞ。 第二百二十三吃逆《しゃっくり》の薬 お登和嬢が心配すると同様に中川もまた窃《ひそか》に胸を....
食道楽」より 著者:村井弦斎
第二百七 ビスケット ジャムのサンドウィッチ 秋 第二百十三 旅の弁当吃逆《しゃっくり》の薬《くすり》 秋 第二百二十三 吃逆....