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各処
「各処〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
各処の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
等四千の勢。開城には、小早川|隆景、吉川広家、毛利元康以下二万の勢。其他占領した
各処には、部将それぞれ守備を厳重にして居たのである。 於行長敗退之....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
界の文化の中心と称せられておったギリシアのアテネの市中、群衆|雑鬧《ざっとう》の
各処に現れて、その独特会話法に依って自負心の強い市民を教訓指導し、就中《なかんず....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
に成長する。その世界に塵《ちり》起らず。樹ありて交わり曲り上で合う、その上に男女
各処を異にして住むなどいう事で、「鶏の項」に書いた仏徒が熱望する弥勒世界も、『観....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
州日野の城主の若君として世に立ったのである。 これよりして忠三郎は信長に従って
各処の征戦に従事して功を立てて居り、信長が光秀に弑《しい》された時は、光秀から近....
「男女交際より家庭生活へ」より 著者:宮本百合子
箇性的差異として、各自の国民性を持ちながらも、世界人として生活し始めた今日、世界
各処に発生し、発達した種々な生活意識、様式を、悉く、人の価値、人の理想と云う眼界....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
や主義や、団体は、幸にして油絵の組織を悉く変化させ、あるいは暴動に似たイズムさえ
各処に起って、近代の芸術は頗る面目を改めてしまった事は何んといっても晴々とした事....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
るようになると、飛行機は、安心して飛べますね」 「そうだ。戦争になると、人造島を
各処につくって、そこを艦隊や、航空隊の基地とし、不安になれば、忽ち溶かしてしまう....
「高千穂に思う」より 著者:豊島与志雄
、ひらひらと飛んでいる一匹の蝶は、人の微笑を誘う。この種のものを、東京の都市は、
各処に数多く持っている。官庁街と事務所街と殷賑街とを除いて、東京が一種の村落都市....
「古木」より 著者:豊島与志雄
ず、この巨木はいつも泰然と中空に聳えていました。戦争末期、空襲による災害のため、
各処に焼け跡が見らるるようになっても、この木の附近は無事でありました。梢近くの幹....
「瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
らず、山海《さんかい》天然《てんねん》の境界《きょうかい》に隔《へだ》てられて、
各処《かくしょ》に群を成し
各処に相分《あいわか》るるは止むを得ずといえども、
各処....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
て置かれたもの、今後この小屋で休泊するものは、大いに便利だろう、何か適法を設け、
各処の小屋の修理や食器等の備え付をしたいものだ。此処で残飯を平らげ、鞋の緒をしめ....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
下水の流れのみには留まらない。江戸時代とまたその以前からの伝説を継承した東京市中
各処の地名には少しく低い土地には千仭《せんじん》の幽谷を見るように地獄谷《じごく....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
生させるようなものだ。現に独逸《どいつ》の伯林《べるりん》でも今より十二、三年前
各処の水道の支線から不意に水が出なくなって大騒ぎをした事がある。取敢《とりあ》え....
「三国志」より 著者:吉川英治
呂布の前衛は、木の葉の如く蹴ちらされ、怒濤の如く一隊は小沛に侵入し、そのほか、
各処の先鋒戦で、徐州兵はことごとく潰滅され、刻々、敗兵が城下に満ちた。 呂布は....