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合う
「合う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
合うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「影」より 著者:芥川竜之介
くからね、――ああ、向うへ泊って来る。――帰れないか?――とても汽車に間《ま》に
合うまい。――じゃ頼むよ。――何? 医者に来て貰った?――それは神経衰弱に違いな....
「河童」より 著者:芥川竜之介
あなたの話したあなたがた人間の義勇隊よりも、――一本の鉄道を奪うために互いに殺し
合う義勇隊ですね、――ああいう義勇隊に比べれば、ずっと僕たちの義勇隊は高尚ではな....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
三年ぶりで偶然袈裟にめぐり遇った己は、それからおよそ半年ばかりの間、あの女と忍び
合う機会を作るために、あらゆる手段を試みた。そうしてそれに成功した。いや、成功し....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
、御互様《おたがいさま》に仕合せでさあ。――だがね、牧野さん。お蓮さんに丸髷が似
合うようになると、もう一度また昔のなりに、返らせて見たい気もしやしないか?」
「....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
こまで駈けても、高粱は尽きる容子《ようす》もなく茂っている。人馬の声や軍刀の斬り
合う音は、もういつの間にか消えてしまった。日の光も秋は、遼東《りょうとう》と日本....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
孫七は今心の眼に、彼の霊魂《アニマ》を見ているのである。彼の霊魂《アニマ》を奪い
合う天使と悪魔とを見ているのである。もしその時足もとのおぎんが泣き伏した顔を挙げ....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
をする気はない。けれども一度お時儀をした以上、何かの機会にお嬢さんも彼も会釈をし
合うことはありそうである。もし会釈をし
合うとすれば、……保吉はふとお嬢さんの眉《....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
よう》だそうだ。――心配はなかろうって云うんだが。」
賢造は妙に洋一と、視線の
合う事を避けたいらしかった。
「しかしあしたは谷村博士《たにむらはかせ》に来て貰....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
上は、天道に従わねばなりませぬ。わたくしはこう思いましたゆえ、多門と数馬との立ち
合う時にも公平ばかりを心がけました。けれどもただいま申し上げた通り、わたくしは数....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
《ばか》を言え。」
「嫣然」と言うのはここにいるうちに挨拶《あいさつ》ぐらいはし
合うようになったある十五六の中学生だった。彼は格別美少年ではなかった。しかしどこ....
「運」より 著者:芥川竜之介
すと、急に往来の人通りがはげしくなって、あれを見い、あれを見いと、罵《ののし》り
合う声が聞えます。何しろ、後暗《うしろぐら》い体ですから、娘はまた、胸を痛めまし....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
された事があった。「はいろうか?」「はいっても好《い》いな。」――そんな事を云い
合う内に、我々はもう風中を先に、狭い店の中へなだれこんでいた。
店の中には客が....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
。その証拠には自分の如く平生好んで悪辣な弁舌を弄する人間でも、菊池と或問題を論じ
合うと、その議論に勝った時でさえ、どうもこっちの云い分に空疎な所があるような気が....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
て逃げ去りしなりというに、東京という所の凄じさ、白昼といい人家稠密といい、人々見
合う中にて人の物を掠め去らんとする者あり。肌へ着けたりとて油断ならずと懐中へ手を....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
発生が伴うのである。」 元来ファラデーは、物と物とが相離れた所から直接に作用し
合うというような考を嫌ったので、引力にしても斥力にしても、相離れた所から作用を及....