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合意
「合意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
合意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ふもれすく」より 著者:辻潤
成立していたものと信じていたらしかった。そして、野枝さんの出奔はあらかじめ僕との
合意の上でやったことのように考えているらしかった。 国の親が捜索願いを出したり....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
のを、明くる朝になって発見された。別に書置らしい物は残されていなかったが、二人が
合意の心中であることは疑うまでもなかった。 それは去年の八月、河原の蘆の花が白....
「島原心中」より 著者:菊池寛
僕が臨検した主な目的は、相手の男を尋問して、無理心中ではなかったか、また、たとえ
合意の心中であったにしろ、男の方に自殺|幇助の事実がなかったかを確かめるためだっ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
凝視した。 支倉は終始一貫と云って好い程暴行凌辱を加えた事を否認している。彼は
合意の末通じたものである事を主張しているのである。
合意か暴力を用いたか、之は支倉....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
竹との間にはひそかなる了解があることが明らかだった。小竹がしばられたのも、二人|
合意の上のことであるにちがいない。 そこで戸倉老人につれられ、春木と牛丸の二人....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
子が膨脹して、白い汗を流した。で、私達は相談して、入口の扉を開け放して置くことに
合意した。 恐ろしい転轍の技能だった。その度びに、列車は何|米かを飛行した。窓....
「安吾下田外史」より 著者:坂口安吾
ぜ下田に上陸したかというと、前にペルリが日本と薪炭条約を結んだ際、もしも後日両国
合意の上領事を置くような場合には下田におくという取りきめがあったからである。 ....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
なかったと云うのだからね。とにかく、それ以来六十年の間と云うものは、例えばそれが
合意の心中であったにしてもだよ、あの時小式部さんの取り済ましたような顔色と、その....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
思付きが記されている。しかし、五八年の五月にはディッケンズは妻のキャサリンと遂に
合意の別居をすることとなり、また同年から彼の自作朗読会を始めたので、その年もその....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
財宝と荏原屋敷とは、深い関係があるらしいから、探ってみよう」という心持から、二人
合意で荏原屋敷の見える、ここの農家の離家を借りて、夫婦のように住居して来たのであ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
の都合もあるので、時間を勝手に動かすわけには行かない。それ以外の時間は、みんなの
合意によってどうにでも使えるし、なるだけお互いの創意を生かしたいと思う。要するに....
「光は影を」より 著者:岸田国士
きているの?」 「ぴんぴん……。でも、ちやんと話合いはつけたの」 「すると、双方
合意の上の離婚ですか?」 「まあ、そうね。言い出したのはあたし、賛成したのは向う....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
した方法は立派であったと申さねばならぬ。即ち、性格が合わないという理由によって、
合意の上で離婚届をだした。それに先立って、華子夫人が謝意を表して悔い改めはしない....
「人身御供と人柱」より 著者:喜田貞吉
て敗戦の際に敗者が媾和の条件として、もしくは兇暴なる敵人の襲撃から免れんが為に、
合意的に人間を敵人に提供する事があったならば、これすなわち人身御供でなくて何であ....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
ば少くも歴史時代における実際には、犯罪者或いはその一族の官没せられたもの、或いは
合意的に売られた子弟、その他誘拐掠奪等から生ずるもので、要するに生存競争上の劣敗....