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吉瑞
「吉瑞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吉瑞の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
ますから上げましょう」 ま「誠に有難うございます、お父《とっ》さまのお目の治る
吉瑞《きつずい》でございましょう、秋田という医者も良くないようでございます」 ....
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
、期せずしてターヘルアナトミアを所持いたしおるなど、これはオランダ医術が開くべき
吉瑞とも申すべきでござる」 良沢は、そう語をつづけて哄笑した。彼は、書中の一図....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
往古クリアン・チャンド王が狩すると兎一疋林中に逃げ入って虎と化けた。これは無双の
吉瑞で他邦人がこの国を兎ほど弱しと侮って伐《う》つと実は虎ほど強いと判る兆《きざ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
チャンド王狩りすると兎一疋林に入りて虎と化けた、「兎ほど侮りゃ虎ほど強い」という
吉瑞と判じてその地にアルモウー城を建てたという。英国で少女が毎月|朔日《ついたち....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
駈けてゆく途中でも熱田の宮へぬかずいたことなども思い合わされて、なんとなく欣しい
吉瑞!
彼は、御手洗の水で口漱いだ。さらにもう一杓子含んで、刀の柄糸へきりを吹....
「三国志」より 著者:吉川英治
夢を」 「むむ。巨龍雲を起して降り、この身に纏うと見て目がさめた」 「さてこそ、
吉瑞です。一刻も早く、車をご用意あって、朝へ上り、詔をおうけなされたがよいと思い....
「三国志」より 著者:吉川英治
、その旗本はすべて、朱い※、朱地|金襴の戦袍、朱柄の槍、朱い幟旗を揃えて、八卦の
吉瑞にかたどって陣列を立て、その中央に、大将曹操をかこんで、一|鼓六|足、大地を....
「三国志」より 著者:吉川英治
な吉事ばかりが続いた。 「石邑県の田舎へ鳳凰が舞い降りたそうです。改元の年に、大
吉瑞だと騒いで、県民の代表がお祝いにきました」 侍者が、こう取次いで曹丕をよろ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
お夢とは、どんなお夢を?」 尊良親王は、興がった。父ぎみの今朝のお顔から見て、
吉瑞のように思われたらしい。――はや出御とあって、仮屋のうちの公卿たちも、あらま....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
紋にございまする」 とあったので、高氏は、 「それは、めでたい。当家にとっても
吉瑞だ」 と言って、ひどくこれをよろこんだという。これをみても、彼の自負が、ひ....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
よく襲ってくる。彼は仰向いたまま、白痴のように口をあいて恍惚としていた。 「……
吉瑞だ」 いきなり彼は叫んだ。跳び上がる体力もないが、跳び上がった以上の衝動を....