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吉田山
「吉田山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吉田山の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
ぶらりと秀英塾を出た。塾を出ると道は直ぐ神楽坂だが、豹一は神楽坂を避けて、途中で
吉田山の山道へ折れて行った。神楽坂の上にあるカフェの女が、二、三日前変な眼付で彼....
「京都の朝市」より 著者:柳宗悦
重さもかなりあって、持ち帰るのは一苦労であった。おまけに東寺から、私の住んでいた
吉田山までは、京都の端から端と云ってもよく、電車に持ちこめば嵩が大きく、さりとて....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
良平は、二、三の者を後に連れ宵の大晦日を、五条大橋のほうへ、大股に歩いて行った。
吉田山の下である。ここらの横には小扶持を取って、生涯変哲もなく暮している公卿侍の....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
」
「通夜にまいるのか」
「てまえは鳥部山の柩造りでございまするが、うかつにも、
吉田山の松尾様と合点して、
吉田山へお訪ねいたしましたところ、もう二月も前にお移り....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
合うことなら、確かに出来る。……蔭ながらわしも、祈っていよう。折に、都へ出たら、
吉田山の庵を訪うてくれい」 「まだ、ほとぼりのさめぬうちは、めったに都の土も踏め....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
どこまでも、からかいながら、くッついて来てはなれない。 およそこの界隈でなら、
吉田山のすね法師を知らぬはなく、子供らまでも、この小父さんが麓へおりて来たと見れ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
朝々、婆の鼻を抓ませてばかりいる。 「都も少しはおちついたろう。そろそろ、古巣の
吉田山へ帰ろうか」 この日頃は、思案していたところである。そこへ思いがけなく、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
のご用で?」 「ご存知でございましょうが。兼好法師という、おかしげなお人を」 「
吉田山の法師ですか」 「そうですの。その
吉田山も六波羅兵の陣場になってしまいまし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、おもい出した。おまえ、雀をふところに飼っていたね」 「飼ってるよ」 「すると、
吉田山の兼好さんのお弟子じゃないか。命松丸とかいったように覚えているが」 「その....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
辻の辺に占め、楠木勢は、祇園林へ下がって潜み、最勝寺の森には千種、名和。――また
吉田山周辺には、北畠顕家らの奥州勢――結城、伊達、南部、幾多の陣が、加茂川の一水....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、ご眷属すべてである。武家の騎馬、上卿たちの牛車、ごった返して、はかどらぬまに、
吉田山の下あたりで、霧の日はもう暮れかけていた。 主上、叡山落ち―― と、一....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
び草ともなり、またあれほどなお人の文字をもったいないことだとも考えて、双ヶ|岡や
吉田山の旧草庵の物をていねいに剥がして、やがて今川了俊の手もとへとどけた。それは....