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「吊す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

吊すの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
『八犬伝』を読むの詩 補 姥雪与四郎・音音 乱山|何れの処か残燐を吊す 乞ふ死是れ生真なり※し 薄命紅顔の双寡婦 奇縁白髪の両新人 洞房の華燭前夢....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
しまったよ。護摩の火の光だけなら、恐らく有効だろうがね。あのように、左右へ提灯を吊すとなると、莨の火と同様正体を曝露する惧れがある。と云って、それを屍体だとする....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
十字架に続いているイリヤの架空線が絡まっているのです。さらに十字架の根元は、鐘を吊す鉄の横木を支えているのですから。さて、私は頃合を見計い置洋燈に点火して、いよ....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
デボチンの色の黒い眼がくり/\した一人の土匪は、両手をうしろへ廻されて、項に吊すように、ふん縛られ、足は大きな足枷で錠をかけられていながら、真中の洋車にふん....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
元に附けるために用いるので、昔の燧袋から巾著、印籠、煙草入の類を帯と腰との間を、吊す紐の端に取りつけたものです。『装剣奇賞』に、「佩垂の墜に用ゆ」とあります。 ....
夜長姫と耳男」より 著者:坂口安吾
奥の間へみちびかれて匆々にヒメはオレを殺すであろう。蛇のようにオレを裂いて逆さに吊すかも知れないと思った。そう思うと恐怖に息の根がとまりかけて、オレは思わず必死....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
と言ってもいいくらいであった。もちろん、やはり天井はごく低かった。が二つの吊床を吊すだけの余地はあった。そして副船長でさえこの配置には喜んでいたようだった? 多....
」より 著者:中谷宇吉郎
する。即ちここでは核と呼ぶのは雪の結晶の極初期の状態を指すのである。 先ず雪を吊すべき毛の上に今いった意味での核を作ることが問題なのであるが、それはかなりむず....
円太郎馬車」より 著者:正岡容
をあげるのよ。盆提灯てのはつまりそのときに吊り下げるものなのよ。死んだ人のために吊すお提灯がなんでおめでたいの」 「…………」 「そンなものを、事もあろうに元日....
名娼満月」より 著者:夢野久作
吊るすのだそうで、ソックリそのまま蠅除けにするという話。普通の家では真鍮の短冊を吊すところを金持だけに凝った思案をしたものらしい。面倒ではあろうが、この鉛鋳の全....