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「同い年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同い年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
両国の秋」より 著者:岡本綺堂
に見えた。お絹とお花はその茶屋の門をくぐって奥の小座敷へ通されると、林之助と丁度同い年ぐらいの町人ふうの若い男が、女中を相手に杯をとっていた。 「どうも遅くなり....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
まいりましょうか」 「まあ、待ってくれ。その利助に藤次郎は幾つだね」 「どっちも同い年で十六でございます」 「どっちがおとなしいね」 「藤次郎の方が素直でおとな....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
賄組の瓜生《うりゅう》長八の娘お北と、黒沼伝兵衛の娘お勝で、いずれも明けて十八の同い年である。 今夜は関口台町の鈴木という屋敷に歌留多《かるた》の会があったの....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
屋でございます」 「お乳母《んば》さんは」 「お福と申しまして、若いおかみさんと同い年でございます。お福の宿は根岸の魚八という魚屋《さかなや》で、おやじは代々の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
捫著《もんちゃく》はお国という若後家を中心として渦巻き起ったらしい。平七はお国と同い年の二十三歳で、まだ独り者である。藤次郎は二十七歳で、これも女房におとどし死....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
寿命ずくなら仕方もねえわけだが、その死んだのが丁度十七の年で、先のお安という娘と同い年だ。お安も十七で死んだ。お清も十七で死んだ。こうなるとちっとおかしい。表向....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
であるらしい。倉田屋には二人の娘があって、姉のお紋は今年十八で、妹のお力はお直と同い年の十三である。その姉娘のお紋をお直の兄の藤太郎の嫁にくれるというような話が....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
になって騒ぐ。そのうちに、今井健次郎という今年十二になる男の児が三河屋綱吉という同い年の児の強飯のなかへ自分の箸を突っ込んだ。それが喧嘩のはじまりで、ふたりがと....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
はパラソルをつぼめて、その百日紅の木かげに立っていました。三津子さんはわたくしと同い年の廿一で、年よりも若くみえる質の人でしたが、一年あまり逢わないうちにめっき....
家なき子」より 著者:楠山正雄
ジェロームはわたしが引き取りましょうと言ったのだよ。ちょうどそのじぶん、わたしは同い年の赤んぼうを持っていたから、二人の子どもを楽に育てることができた。ねえ、そ....
貞操問答」より 著者:菊池寛
「鷺娘」を踊っている。満員の客席の間を、足音を忍ばせて、座席に着いた。 祥子と同い年でも、ずっと小柄な、いたいけな幼子が、白く濃く白粉を塗り、青く光るほど紅を....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
かなり拡がりを持ち得るものである。 渋谷すみ子という少女は、尾道風の町娘で私と同い年であった。彼女はめりんすなのが魅力があった。しかしそれでも下品なところは少....
この握りめし」より 著者:岸田国士
、いくつ? 僕の兄きか、弟か?」 「二十七です。多分、弟でしよう」 「いけねえ、同い年だ。じや、お前、おれで、これから話そう。岡本さんなんて呼ぶなよ。岡本でいゝ....
真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
もまだ係合いの客があるとかいう噂です。年は二十二だといいますから、甚吉や伊兵衛と同い年で、容貌はまんざらでもない女でした。」 「それだけで伊八とおきよを引挙げて....
山椒魚」より 著者:岡本綺堂
一人は遠山、ひとりは水島というのです。」と、通信員はまた教えてくれた。「どっちも同い年で、宿帳には二十二歳としるしてありました。二人とも徒歩で木曾街道を旅行して....