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「同じい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同じいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
粧をしている。煤色《すすいろ》と紺の細かい弁慶縞《べんけいじま》で、羽織も長着も同じい米沢紬《よねざわつむぎ》に、品のよい友禅縮緬《ゆうぜんちりめん》の帯をしめ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
だんから火の見櫓にあがって、打てば打たるる櫓の太鼓、か何かやっていたもんだから、同じいたずらをするにしても、火の見梯子へ駈けあがって、半鐘をじゃんじゃん打《ぶ》....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
も早く来るのを祈るばかりだ。 そして僕は、同時に、この地球の上のそこここに君と同じい疑いと悩みとを持って苦しんでいる人々の上に最上の道が開けよかしと祈るものだ....
春昼」より 著者:泉鏡花
る夕焼の雲の片と、紅蓮白蓮の咲乱れたような眺望をなさったそうな。これで御法の船に同じい、御堂の縁を離れさえなさらなかったら、海に溺れるようなことも起らなんだでご....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
て、口を尖らしていたのである。 憎い畜生かな。 石を打つは、その扉を敲くに相同じい。まして疵つくるおそれあるをや。 「自動車が持つ、ありたけの音を、最高度で....
作画について」より 著者:上村松園
生き霊』のことを『いきすだま』とも言うが、しかし『いきすだま』とつけても生き霊と同じい響きを持つから――いっそう焔とつけては」 と仰言いましたので、焔という字....
海の少年」より 著者:小川未明
はいいお天気でありました。 そのとき、あちらの岩の上に空色の着物を着た、自分と同じい年ごろの十二、三|歳の子供が、立っていて、こっちを見て手招ぎをしていました....
夕焼け物語」より 著者:小川未明
い姉さんの顔を見ることができなかったのです。 少女はどうかして、あのとこなつと同じい花はどこかに咲いていないかと思って、毎日のように浜辺を探して歩きました。浜....
どこで笛吹く」より 著者:小川未明
と、あのようにいきいきと描けるのであろうと思いました。彼はどこへいったら、あれと同じい絵の具や、筆を売っているだろうかと、そればかり思っていたのでありました。 ....
子供の時分の話」より 著者:小川未明
り離れた、小さなさびしい村でありました。村には昔の城跡がありました。ちょうど私と同じい七つ、八つばかりの子供が、毎日五、六|人も寄り集まって鬼事をしたり、こまを....
夕暮の窓より」より 著者:小川未明
。また、悲しみに沈んでしみじみとはかない身の上を思いわずらうものがある。しかも、同じい夕暮の一時を、いろ/\の室の裡に、さま/″\の人が異った気持を抱いて、異っ....
新童話論」より 著者:小川未明
まで異るのであります。従って、その地方の子供達が海洋に対する空想、憧憬は、決して同じいものではなかったばかりでなく、これに対する愛憎、喜悲の感情に至るまで、また....
近頃感じたこと」より 著者:小川未明
価の騰貴は、いよ/\彼等を死地に追いやるものとして、ありの群に、殺虫剤をかけると同じいものです。いままでも時代の不遇に泣く人々はあったが、しかし、今日彼等の群は....
空晴れて」より 著者:小川未明
んなことを考えたことがございません。」 「いや、それにちがいない。どこも就職難は同じい。ことに都会はなおさらだときいている。それを、こういうのも、じつは、昔、私....
童話の詩的価値」より 著者:小川未明
の生活でないと、なんで言うことが出来ましょう。 「死んだならば何処へ行く?」 「同じい人間と生まれて来て、どうしてある人は幸福であり、ある人は不幸であろう?」 ....