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同一視
「同一視〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
同一視の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「錯覚した小宇宙」より 著者:辻潤
には特別な「天才」が存在しているわけである。普通人の聴覚とベイトウベンの聴覚とを
同一視するわけにはいかないのである。犬や猫は恐らく人間の所有していない遥かに微妙....
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
理由が述べてあった。 これで見ると、審査官は、三本腕の要旨を、義手義足の願いと
同一視してしまったのである。余は、腹が立った。特許局の役人は、なんという分らず屋....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
うとも愛する者は愛するのだ。これを以てかの報酬を目的にして行為を起す功利主義者と
同一視するのは、人の心の絶妙の働きを知らぬものだと。私はそれを詭弁だと思う。一度....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
蓮の花弁が開きラーが出現して天における彼の座を占めた。このラーはしばしばシューと
同一視せられたものである。太陽がヌイトとシブの上を照らしたので、そこで一列の神々....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
民業或いは干渉を要するものあることを顧みず、今の日本をただちに十八世紀末の欧州と
同一視せんと欲したりき。しかれども経済論派は政府の干渉をもって民業に益なしとはな....
「比較言語学における統計的研究法の可能性について」より 著者:寺田寅彦
響を及ぼす事となる。かりに濁音を清音と同じにしたり、kとh、mとb、sとtなどを
同一視したりいろいろして行くと、独立したものの数nは僅々五つか六つになってしまう....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
が十一句、すなわち全体の二十二プロセントを占めている。こういうのを前記の観念群と
同一視してよいか悪いかは少し疑わしいがともかくもおもしろい例である。史邦《ふみく....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
の極致としての主客の融合を論じては創作衝動に駆られて自己を忘れたる芸術家の神来と
同一視し、『宗教的意識』には「すべて万物が自己の内面的本性を発露したときが美であ....
「金の十字架の呪い」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
た。吾々は信ずべき理由を持っていました。そしてまた吾々のある者は人身半牛の迷路と
同一視される所の有名な物の如くに、これ等の地下道は、人身牛首時代と現代の探検者と....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
た物は悪事も善事もなし得ないのであって、常に全く罪が無い。それは純粋の機械装置と
同一視される。この点では動物も鉱物、植物と異らない。動物の衝動はすべての自然力の....
「地上」より 著者:島田清次郎
あることだ。無論「自分達は自分達であることの苦しみ」と「人為的な生活の圧迫」とは
同一視できない。前者は不可抗なるものであり、後者はより善くするの望みはある。また....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
にわが日本のごときは、宗教家に不道徳のものあればその罪を宗教に帰し、宗教と人とを
同一視するの風あり。これ、他なし。西洋人は宗教をもってその国の宗教とし、日本人は....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
ならぬ。 我がエタとインドの旃陀羅とは本来違うものである。しかもそれが過まって
同一視せられた。そして非常な惨禍を受けた。ここにおいて自分は、さらに進んで自ら旃....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
ず肉食が一方では行われたに不思議はない。かくてその徒のすべてが餌取すなわち屠者と
同一視せられ、それが訛ってエタと言われるようになったのであった。しかもその中で、....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
かれた軍事学の中で最も価値あるものと信ぜられるが、日本の国防と英国の国防を余りに
同一視し、両国の間に重大な差異のあることを見遁している点は、遺憾ながら承服できな....