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同席
「同席〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
同席の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
と云う事を意識するのが斉広にとっては、かなり愉快な感じを与えた。――現に彼には、
同席の大名に、あまりお煙管が見事だからちょいと拝見させて頂きたいと、云われた後《....
「みちのく」より 著者:岡本かの子
左手に裾野平が見え、Y山の崖《がけ》の根ぶちに北海の浪がきらきら光っている。私は
同席の人もあるので、どうかと思ったがお蘭老婦人のあまりに快濶《かいかつ》な様子に....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
をマフラーでぐるぐる巻き、茶色の眼鏡をかけた男が立っていた。 「しずかに……。御
同席ねがえましょうかな」 「君は誰?――ああ、そうか……」 「しずかに。重大なん....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
いるわけに行かないから、早く帰って来るつもりで早く出掛けたのだそうです……そして
同席の被告を見て、あの時私のあと先には、こんな人はいませんでしたとハッキリ申立て....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
やと存じ候。万障を排して、本日午後五時頃より御参会くだされ度、ほかにも五、六名の
同席者あるべくと存じ候。但し例の俳句会には無之候。 まずは右御案内まで、早々、....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
にはおぼえていらっしゃる方もありましょう」 帆村がいった。 「あっはっはっ」と
同席のひとりが笑った。 帆村は、なぜ笑われたのかわかりかねて、その人の顔をふし....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
、悲痛なる呻き声と共に、「家内を奪われた、家内を取戻してくれエ」と騒ぎ立てたし、
同席の警官たちにもその職務柄かの贋警視一行の闖入脱出について騒ぎ立てたのである。....
「金属人間」より 著者:海野十三
たりとひざの上へ落ちるのにも気がつかない。 「われわれは知らないうちに、金属Qと
同席していたことになるんだね。これは生命びろいをしたほうかね。いやな気持だ」 「....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
――日本の娘さんは悲しそうに男の方にお逢いなさるそうですね。」 こういう場合に
同席する西洋人等の態度も新吉には珍らしかった。そこにはルーマニアの男とカナダの男....
「香水紳士」より 著者:大阪圭吉
。 「もしそうだったなら、あたしはなんて愚かな少女だろう。そういう立派なお方と、
同席したことを不愉快に思っていたなんて!」 しかし、すぐにクルミさんの頭の中に....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
あいよく隣によいお菓子屋があったので、勝手知ったお茶人が、そのお菓子を買って来て
同席の人たちに配って、お茶を啜りながら、腰をおちつけて世間話に花を咲かせたもので....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
のとき種々さまざまのことをうかがうに、十中六七は当たるもののごとし。しかれども、
同席の一人曰く、「既往のことはたいがい誤らざるも、将来のことは当たり難し」と。そ....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
代であった。近時は鴎外(のみならず他の文壇の友人)とも疎縁となって、折々の会合で
同席する位に過ぎなかったが、それでも憶出せば限りない追懐がある。平生往来しない仲....
「耳香水」より 著者:大倉燁子
ました。ボーイは万事呑み込んでいましていつもの習慣通りに京都をK夫人の処へ導いて
同席させました。すると彼女はぷいと起って、離れた処に一人でいる上海の席へ行ってし....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
止まりで、私ども作戦主任参謀などは列席の光栄に浴し得なかった。満鉄の理事などにも
同席は不可能なことで、奉天の兵営問題で当時の満鉄の地方課長から散々に油をしぼられ....