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同性
「同性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
同性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
得ることにも何か彼等の権力に媚びる卑しさの潜んでいる為だった。さもなければ彼等の
同性愛に媚びる醜さの潜んでいる為だった。彼は彼等の前へ出ると、どうしても自由に振....
「或る女」より 著者:有島武郎
きつけられて、理想の人ででもあるように近寄って来た少女たちは、葉子におどおどしい
同性の恋をささげながら、葉子に inspire されて、われ知らず大胆な奔放な振....
「生きている腸」より 著者:海野十三
容している○○刑務所の附属病院であった。ここでは、看護婦はいけないとあってすべて
同性の看護夫でやっている。男囚に婦人を見せてはよくないことは、すでに公知の事実で....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
、女性間の嫉視反目(姑と嫁、妻と小姑の関係はいうまでもあるまい。私はよく婦人から
同性中に心を許し合うことの出来る友人のないことを聞かされる)はそこから生れ出る。....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
与えられたものでなく、鈍重で粗雑なものであり、且つ又掌中に擦過傷を与えた兇器或は
同性質の兇器なる事を暗示する。そうしてこの事は、あの種の擦過傷を与える様なその物....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
また、礼ちゃんのことはやはり同じように忘れたようにはしていたが、幾年も続けて来た
同性のいわゆる恋をまったく棄てた僕は、その方面でもよほどさびしかったに違いない。....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
の絵草紙を見たことがあって、「あれがもし、日本の女たちの入る風呂の習慣としたら、
同性たちと一緒に話したり慰め合ったりしながら湯に入れて、こんな便利な風呂の入り方....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
子がやはりありきたりの女性の誰でもと同じように一寸した言葉の間の負けず気や周囲の
同性の身なりのほんのつまらない動静にまで皮肉や陰口で意地悪くこせこせするのを見聞....
「河明り」より 著者:岡本かの子
用事を云いつけてから出かけた。化粧や着物はたいして手数がかからなかった。見られる
同性というならば、あの娘ぐらいなもので、その娘は他人に対するそういう詮索には全然....
「獏鸚」より 著者:海野十三
の身の周りの世話をして重宝がられていた。蒼蠅い世間は、玲子の殊遇が桐花カスミとの
同性愛によるものだろうと、噂していたが、それは嘘に違いない。……私の知っているこ....
「橋」より 著者:池谷信三郎
躍らせていた。主義者がパラソルの色合いの錯覚を利用して、尾行の刑事を撒いていた。
同性愛に陥った二人の女学生は、手をつなぎ合せながら、可憐しそうに、お揃いの肩掛を....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
投ずるの権利はない。 そんな事情から足下は一人の後見を失い、またほとんど唯一の
同性の友人を失ってしまった。今後は守田※とか若宮とかの、よく世話をしてくれる人達....
「健康三題」より 著者:岡本かの子
更、私をなつかしがるなんて手はないよ。第一誤解されてもつまらないし、人によっては
同性愛なんてけちをつけまいものでもなし――結婚したら年始状以外に私へ文通するでは....
「春」より 著者:岡本かの子
子は体が弱ると言って喰べさせません。加奈子は優しいけれどしっかりして居て、とても
同性の○なんか出来ません。恋しいのはあなたばかり。 京子の手紙二 あなたをいく....
「五色蟹」より 著者:岡本綺堂
で最も容貌の美しい児島亀江と、一緒に湯風呂のなかに沈んだのは、一種の嫉妬か或いは
同性の愛か、そういう点について警察でも疑いを挟んでいるらしかった。しかし遠泉君は....