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「同族〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同族の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
冬の蠅」より 著者:梶井基次郎
を挙げた。そしてそれに乗り込んでしまったのである。 その自動車は村の街道を通る同族のなかでも一種目だった特徴で自分を語っていた。暗い幌《ほろ》のなかの乗客の眼....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
いわゆる「医術者」(Medizinmann)となってこの経験を利用し、それよって同族の人間を引回していた。彼のこの優越観の基礎となる知識の宝庫を一瞥することを許....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
ぶ孝行の道は、これによつて却つて純粹且つ素直に遵守されるものと思われる。この間、同族は單に精神的つながりのみを殘すこととなるであろう。 眞に爭なき精神生活と、....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
、信長清須の主家織田氏を凌ぐ勢であったので、城主織田彦五郎は、斯波義元を奉じて、同族松葉城主織田伊賀守、深田城主織田左衛門|尉等と通じて一挙に信長を滅そうとした....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
たからである。尤も、中島商相を弾劾した菊池中将(九州の菊池神社を中心として、菊池同族会なるものあり、中将はその会長である。自分もその会員である)の先祖たる菊池氏....
御萩と七種粥」より 著者:河上肇
治十一年には、私の父もすでに三十一歳になっていたが、この年の六月十五日に初めて、同族河上又三郎の次女タヅと結婚した。それが私の母で、文久二年八月誕生の彼女は、当....
嫉みの話」より 著者:折口信夫
妬の形が違うわけである。そう言うても安んじないが、そういう様式を守っているので、同族の中から出たもので争うのは、原始的な感情から解放されるか、あるいは新しいもの....
最小人間の怪」より 著者:海野十三
かなくなった。ヤナツは、灰色の丸い顔を輝かして、満足そうに笑った。 「われわれの同族が、この先に集っているから、君をそこへ案内したい。来ませんか」 と、ヤナツ....
百喩経」より 著者:岡本かの子
にして災難を免れるよう祷らねばならない。このことは誰も知って居た。 隊商はみな同族だった。お互いがお互いの妻や子を見知って居るような間柄だった。人情として誰一....
武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
るることの速かなる、驚くべきなり。 御館藤原氏すでに俘囚たり。その族人また実に同族ならざるべからず。『吾妻鏡』文治二年八月十六日条に、西行のことを叙して、「陸....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
。で、女の児は生長するのを待って結婚する、男の児は自分達の眷族にして了う。勿論、同族結婚などを頓着しているのでは無い。然ういう風であるから、肉体も精神も漸次に退....
「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
本民族の伍班に加わり、所謂皇化の及ばざる僻陬の地において、未だその機を捉ええざる同族がなお旧態を保存していたに過ぎないものであった。そしてその隼人の方は遠からず....
オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
であるのかもしれない。いずれにしてもかくようすの変った親類がある以上、さらに広く同族を尋ねてみるの必要がある。 ひとりオシラ神とは限らず、同じ神に対しても、地....
魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
下二階の宝物庫にお預けになっていたのを特にこの度お取り寄せになったんです」 と同族の侯爵夫人が云った。 「このお胴の中でお昼寝位出来そうですわ」 「でも、中は....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
』には、明らかにそれを淡州産所村(『古事類苑』人事部二の六四三頁)と書いて、もと同族なることを示している。 江戸時代のサンジョの所在について管見に上ったところ....