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同時代人
「同時代人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
同時代人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「観念性と抒情性」より 著者:宮本百合子
家のシステムも、わかるようでわからなく、だがあけすけに分らないと云わせないような
同時代人の或る神経にひっかかりをつけてゆく技術で、妙にはたから勿体をつけて見られ....
「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」より 著者:宮本百合子
対する態度、それが彼の人及び芸術家としていかなる必然に立っていたかということは、
同時代人である菊池寛の歴史的素材を扱った初期の短篇をみると、驚くべき対照をなして....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
彼だけの性格ではない、それは同時代の一般的な性格との相関によってのみ決定される。
同時代人の一般的な性格は処でその時代自身の性格の双関物にすぎない。――之が時代の....
「或る画家の祝宴」より 著者:宮本百合子
然と無意味な賑やかさでついている大小さまざまの家族たちであろうか。それとも友達、
同時代人、或は先輩後輩であろうか。 かりに、自分が当夜の主人公であり、画業何十....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
げ、一層心持ちがよかったわけです。バルザックが卑俗であり、悪文であるということを
同時代人からひどく云われたし、現代でも其は其として認めざるを得まいが、そのように....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
描き解剖したから、そうひどいものではありませんし、自分の勉強にもなり面白かった。
同時代人としての近松、西鶴、西鶴が同じ談林派から浮世草子へ行った過程、近松の芸術....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ところへおいて考えることが出来るのですが、「多少の感慨」は時に中々痛切です。人は
同時代人の種々相を感情の小さい面に反射させ易いものですね。 文芸欄のある新聞は....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
精神上では、ヘルデルや大ヴェルトブュルゲルら――十八世紀末の「世界の公民」らと、
同時代人だった。その広汎《こうはん》な思想に包まれて、千八百七十年前後の激しい争....
「処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
。 四 二代目のヘロデは、マルタケを母としたアンティパスで、キリストの
同時代人だった。『新約』にヘロデの名で出ているのは、此のヘロデス・アンティパスの....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
をこねまわしている市井人の寿命も、おそらく、その知識の範囲は最も広く、その思想は
同時代人の誰よりも明かな学者の寿命と、同じほどであり得よう。死亡表を研究した人は....
「読書遍歴」より 著者:三木清
ンに熱中していたことである。しかしそのおかげで買ったベートーヴェンの手紙や文章、
同時代人の記録を編輯したアルベルト・ライツマンの二巻の『ベートーヴェン』は、今も....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
其他の歌人の長い努力を、私は決して同情と、感謝なくは眺めて居ない。併し其が、唯の
同時代人としての好しみからに過ぎない程、此側の人々の努力は、詩の神から酬いられる....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
のを痛切に感じていたことだけは争えない。多少ともこれに似た畏敬の念を彼に抱かせた
同時代人はコロレンコだ。チェーホフはこの七歳年長の写実主義作家のうちに、均衡のと....
「イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
ゲッツ」と「ウェルテルの悲しみ」を残して行ったわけで、しかも、この二つの作品は、
同時代人を動かした傑作なのでありますが、イプセンは、もし三十で死んだとしたら、文....
「民族の感歎」より 著者:折口信夫
品にしている。ほかに学問や歌に対する手柄はいろいろあるが、この一つは、よく我々の
同時代人には、見取っておいてほしいものである。 我々の次々の時代には、もうどう....