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同義語
「同義語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
同義語の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ない。
又
勿論処女らしさ崇拝は処女崇拝以外のものである。この二つを
同義語とするものは恐らく女人の俳優的才能を余りに軽々に見ているものであろう。
....
「人間失格」より 著者:太宰治
月という料理屋があったから、月だ」 「いや、それはアントになっていない。むしろ、
同義語《シノニム》だ。星と菫《すみれ》だって、シノニムじゃないか。アントでない」....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
さて、意気といい粋といい、いずれも肯定的にいい表わされている。それに反して野暮は
同義語として、否定的に言表された不意気《ぶいき》と不粋《ぶすい》とを有する。我々....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
ったのだ。集まった人たちはただこれだけを待っていた。彼らにとって棟上げと餅撒きは
同義語なのだ、当事者もまた高らかにそれを謳《うた》って置きたい。ゆたかでもない出....
「現実の道」より 著者:宮本百合子
しょうか。 今日の社会では、職業的ということと金儲けが眼目ということはほとんど
同義語に印象される習慣です。生存競争が全く個人主義的に行われているから、職業的と....
「異性の間の友情」より 著者:宮本百合子
れているところはないだろうか。ゲーテだのルソーだの岡倉天心だのの伝記には、恋愛と
同義語のような異性の間の友情が出て来てもいる。異性の間に漠然とした関心、興味、あ....
「新しい一夫一婦」より 著者:宮本百合子
と、真によく闘うことは、今日のような階級対立の鋭い大衆の不幸な社会にあって、全く
同義語のような歴史的意義をもっていると私は思うのである。〔一九三五年五月〕....
「最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
ているのである。大きな声をあげて物を言うことである。つまり「なのる」というのと、
同義語なのである。名誉ある敵手の出現を望む武士の、戦場で自ら氏名を宣する形式を言....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
日本でも、あああの男は政治家だ、という場合、それは決して信頼すべき人物だ、という
同義語ではないところに、いろいろのことがあるわけでしょう。人間学通暁者、歴史推進....
「恋愛論」より 著者:坂口安吾
言葉の意味と、それがわれわれの日常に慣用される言葉のイノチがまちまちであったり、
同義語が多様でその各々に靄がかかっているような境界線の不明確な言葉が多い。これを....
「シェイクスピアの郷里」より 著者:野上豊一郎
理にも、その副詞は trope という名詞から来て、figuratively と
同義語になったもので、trope は元来ギリシア語の tropos(転回)から出....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
運命」――「無計画の計画」――「摂理」――この三つの言葉が、彼の心の中で、殆んど
同義語と思われるまでに近づいて来たということは、同時に彼の対人生の態度が、我執と....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
、「量」の感じを伴います。しかし、「豊かな」教養とかいうのは、もちろん博学博識と
同義語ではありません。それとまったく無関係ではありますまいが、むしろ、それすらも....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
けれども、その建設面から見れば天才と称せざるを得ない。 しかし、天才とは狂気の
同義語でもあって、ヒットラー狂人説を否定することも不可能であろう。 だいたいに....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
。 *134 感傷・傲慢・虚栄。――これらは皆、「怯懦」と「曖昧」の
同義語である。 *135 「偉大さ」には、たいてい、不純物の匂いがする....