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「同視〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同視の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
方が彼我相通じてよいから、いっそ新字を製して直ちにこれに原音を発せしめて、原語と同視せしめる方がよいと考えられた。そこで省内に委員を置き、当時支那音に通じたる鄭....
十二支考」より 著者:南方熊楠
キサンドル王、その地にその妻妾を封じ込め、蛇をして守らしめたとあるも美女を財貨と同視しての談だ。インドで今も伝うるは、財を守る蛇はすこぶる年寄りで色白く体に長毛....
十二支考」より 著者:南方熊楠
た物は必ず同根同趣と判断するは大間違いじゃ。孟子とルッソー、大塩とクロムウェルを同視したり、甚だしきは、米国学者が、貝原益軒は共和政治を主張したと言ったとて感心....
弱者の糧」より 著者:太宰治
というならば、少しは穏当である。 ことさらに、映画と小説を所謂「極致」に於いて同視せずともよい。また、ことさらに独自性をわめき散らし、排除し合うのも、どうかし....
明日」より 著者:豊島与志雄
じだということは、今ようやく分った。」 之は最も効果的な表現である。他の人達と同視されることを憤慨するのは、如何なる直接的な自己主張よりも、一層強い自己主張に....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
彼から軽蔑《けいべつ》されてる者らを取ることは、彼も許していた。しかし彼は彼らと同視されることを人に許さなかった。人はそれぞれ自分の趣味をもっている。しかし少な....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
者があまりに多いのを見るからであり、自分もそれらの偽瞞《ぎまん》者や馬鹿者どもと同視されはすまいかを恐れるからであった。厭気《いやけ》、疲労、行動や苦痛や醜悪や....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
だ時期が早い(六)。 (六) このことについて私は、作中の人物と実在の人物とを同視しないように、読者に注意しておかなければならない。ジャン・クリストフはモデル....
田園の幻」より 著者:豊島与志雄
た。私は以前の砂糖黍の一件を持ち出したが、それも彼に依れば、一時はやった買出人と同視されたわけで、つまり大して注目されなかったことになるのである。 軽薄の例と....
植物知識」より 著者:牧野富太郎
》りに良の字を書くのは誤《あやま》りである。これは can と good とを混同視《こんどうし》したものだ。チョット老婆心《ろうばしん》までに。)水盆《すいぼ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ていたようなれども、拙者一人は、夫が妻に対する本務と、国民が国王に対する本務とを同視するは、奇怪千万と思った。 この一例によりても、西洋と日本との人倫の説き方....
獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
子が、狛犬の代理をしているのも、決して珍しくない。こうした混雑は、獅子と狛犬とを同視するまでになり、その結果は獅子頭に角をはやすまでになったものではあるまいかと....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
永の頃において、自ら旃陀羅の子なりと言われたその旃陀羅は、果してどの意味のエタと同視すべきものであろうか。 「塵袋」の著者は、「天竺に旃陀羅といふは屠者なり、生....
濫僧考」より 著者:喜田貞吉
しかるに鎌倉時代に至っては、世人は彼らが同じく※穢の輩であるのゆえを以て、これを同視して区別しなくなったようである。「塵袋」にエタは屠者すなわちエトリを略したも....
濫僧考補遺」より 著者:喜田貞吉
沙門の姿に隠れて、賤職に従事しつつ世を渡ったことを述べ、それを鎌倉時代にはエタと同視していた次第を明らかにしておいた事であったが、その後さらに二三の資料の存在に....