同質[語句情報] » 同質

「同質〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同質の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「片信」より 著者:有島武郎
》うことにする。ただ一言いっておきたいのは僕たちは第四階級というと素朴的に一つの同質な集団だと極める傾向があるが、これはあまりに素朴過ぎると思う。ブルジョア階級....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
速度の必要はない。これについては特に次の点を考慮してみれば分る。すなわち、太陽と同質量を有し、しかもその一〇〇倍の半径を有する一つのガス星雲があったとすれば、そ....
「蠅男」より 著者:海野十三
ところがですネ、もっと大事な観察があるのです。二人の靴についている泥が、どっちも同質なんです」 「同質の泥というと――貴下さんは、地質にも明るいのやな」 「ナニ....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
に役立つだろうとも、私は思っている。 18 大学論 一 私大と帝大との同質化 私立大学が問題になるのは主に帝大との対比に於てである。大学として歴史の....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
を問題に出来るものか。普通の自然や何かという物質とは質的に異っているなら、物質と同質の存在性・実在性・を持たないことは明らかだ。では所謂存在・実在・とは質的に異....
「河霧」より 著者:国木田独歩
る、情に厚い、しかし胆が小さい、と言うよりもむしろ、気が小さいので磯ぎんちゃくと同質である。 そこで彼は失敗やら成功やら、二十年の間に東京を中心としておもに東....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
考察をした。従来、時は空間と同様に測定されるものとされていた。即ち、時の各瞬間は同質のものであって、一メートルの長さの上に一メートルの長さをつぎたすことが出来る....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
そのまま、じっと持ちこたえられて、今や極限に達し、崩壊の危機の瞬間に、彼女と全く同質のその空虚は、忽然と彼女を出現させた……。 場所は空虚を許容しない。全部崩....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
―――――――――――――――― 愛は魂と同種のものである。愛は魂と同質のものである。魂と同じく聖なるひらめきであり、魂と同じく不朽不可分不滅なるも....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
を通じてもなお、文化の円光を有し維持する。 フランスはギリシャおよびイタリーと同質の民衆である。美によってアテネ的であり、偉大によってローマ的である。その上に....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
はその第一歩なのだ。これは幸先のよい成功だった。だが、相手が周組南だから、謂わば同質の人間で、成功などとは言えないのかも知れない。闘争はこれからだ。然しこれは謙....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
踊り子ではなくて、生の裸体にすぎんじゃないか。沈々として妖気ただよう見物人と全く同質の単なる肉体にすぎないのである。 肉体がタバコをすって、ギコチないモーショ....
「調査機関」より 著者:中井正一
る個人的人格的なものは姿を没した。同じ類型の大量の労働者が集合して生産に従事し、同質的・均一的な製品を大量に生産するようになった。大量の生産、スピードある生産を....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
、どんぐりや苺のようなもので十分に栄養が取れるのです。わたしの伴れあいもわたしと同質だとしたら、同じ食事で満足するはずです。わたしらは乾いた木の葉で寝床をつくる....
「スポーツの美的要素」より 著者:中井正一
競争性の快感。 競争性の意味は本質的に量的比較でなければならない。従ってそれは同質的でなければならない。換言すれば、二個以上の異質的実体がその共通なる属性の領....