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同趣
「同趣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
同趣の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「創作家の態度」より 著者:夏目漱石
人間がだんだん不具になります。自己の趣味は――趣味のない人は全然ありませんが――
同趣味のものと、接触するために、涵養《かんよう》を受けるので、また異趣味のものに....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
を見る事が出来る。この手紙と同時に、四郎の母と姉からも、城中の甚兵衛、四郎宛に、
同趣旨の手紙を送って居る。四郎の母は法名をマルタと称し、四郎旗挙げに際して、熊本....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
款《じょうかん》があって、将来の衝突を防ぐ用をなしているが、古代の平和条約にも、
同趣意にして形式を異にしているもののあることが、フィリモアの著書に見えている。即....
「伊太利亜の古陶」より 著者:宮本百合子
にも、殆どこれと同じ模様がついていた事実が甦って来た。ジョルジョ程の名工が一生に
同趣向の作を二つも遺すことがあり得るだろうか。疑なく図案は警抜といえた。或はジョ....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
好を語らい招く。当夜に来合したほどの人に話せねえ手合は一人もないが、殊に嬉しいは
同趣味の人々聞き伝え、語りあわして、それからそれへと来衆の数をますことで、さてこ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
るものが箇々別源から出来上るも不思議ならず。その源由を察せずに、似た物は必ず同根
同趣と判断するは大間違いじゃ。孟子とルッソー、大塩とクロムウェルを同視したり、甚....
「予告殺人事件」より 著者:坂口安吾
るという脂ぎった性質である。 要するにスポーツ、スリル、セックス、品は変れども
同趣味で、執拗なる根気と、術策と手管、之が彼等の日常の人生であり趣味であり信条だ....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
年会に適用し難しといえども青年会も修養機関としては今後主として互助教育主義を採り
同趣味、同年輩の者、日時を定めて三々五々相集合し年長者を座長または奨励者となし教....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
あるが、真に茶を楽む人は実に少ない。絵や歌や俳句やで友を得るは何でもないが、茶の
同趣味者に至っては遂に一人を得るに六つかしい。 勿論世間に茶の湯の宗匠というもの....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ょうど木の大きさの似ている京都|御室《おむろ》のサクラの下でその花を賞し楽しむと
同趣である。 西洋、特に欧州産の Sweet Cherry(学名は Prunu....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
であるから正直にやってありそうなものであるが、実際は著書の付録などに出ているのと
同趣意で著名者の手に成ったものでない。算額をあげたときの事情はまだ諸所で伝わって....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
外野景を描くことで、蕪村は特殊の画才と詩情とを有している。次の句もまたこれと同題
同趣である。 春風や堤《つつみ》長うして家遠し この句は「春風馬堤曲《しゅんぷ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
ず》の槌《つち》の響と共に四散せん事を望みしなり。これ骨董蒐集の楽事《らくじ》を
同趣味の後継者に譲与するものなればなり。此《かく》の如く骨董鑑賞家がその秘蔵品を....