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「名品〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

名品の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
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右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
しょうか。お刀ならばあいにくと新刀ばかりで、こちらは堀川の国広、まず新刀中第一の名品でござります。それから、この少し短いほうは肥前の忠吉《ただよし》、こちらは、....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
かぬはずでござります」 「ほほう。しろうと目だというのかい。そうかもしれぬ。名作名品、芸道のこととなると常人の目の届かぬところがあろうからな。しかし、それにして....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
近い書画収集癖でありました。鳶頭金助のいったとおり、生島屋七郎兵衛方に古画雪舟の名品が秘蔵されているのを知ったので、例のゆすり手を発揮しながら、せがれたちの秘密....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
女らの父親が、その小笛について実に七年という長い年月の心血をそそいだ結果、希代の名品をくふうしたのです。 それまでは小鳥の種類によっていちいち擬音の小笛を取り....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
飛ぶ鳥の豆州さまなんだからね。いずれは堆朱《ついしゅ》か、螺鈿《らでん》細工のご名品にちがいないが、それに珊瑚珠《さんごじゅ》の根付けかなんかご景物になっていた....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
縺して慄えている。やっと覆いを取ると、眼を開いたまま寝ていた小石の上の金魚中での名品キャリコは電燈の光に、眼を開いたまま眼を醒して、一ところに固っていた二ひきが....
食魔」より 著者:岡本かの子
場に立つのだが、反噬して来る檜垣の主人の西洋芸術なるものを、その範とするところの名品の複写などで味わされる場合に、躊躇なく感得されるものがあった。檜垣の主人が持....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ようでござりまするな。そういたしますると、すり替えられた真物というは、よほどのご名品でござりましたろうな」 「ええ、もう名品名品も、内藤家の古島雛と評判されて....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
て――ここへ来た。―― 泉殿に擬えた、飛々の亭のいずれかに、邯鄲の石の手水鉢、名品、と教えられたが、水の音より蝉の声。で、勝手に通抜けの出来る茶屋は、昼寝の半....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
掘をまぬかれたせいか、または特に貴人の墓のせいですか、中から現れたものはピカ一の名品ぞろいでしかも多くが昔のままの姿をそっくり今にとどめていたのです。珍しい金銀....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
れたのに過ぎなかった。その親独楽も十個の子独楽も、名工四国太夫の製作にかかわる、名品であるということは、彼女にもよく解っていた。そうして子独楽の中の一個だけが、....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
当時の廓中第一の愚慢大人で、白無垢を着て御前と呼ばせたほどの豪奢を極め、万年青の名品を五百鉢から持っていた物数寄であった。ピヤノを買ったのも音楽好きよりは珍らし....
現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
性のない人間、豊かさを持ち合わさない貧しい質の持主、これらをとらえて稀に存在する名品に相似たものを再現さしてみんと、これに野心を持つことほど愚かしいことはまたと....
素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
のさびしいお庭焼は取るにも足らんではないか、さらでだにお庭焼と称する物にさしたる名品が生まれていないことは前山さんとてとくと御存じである。これが私の忠言となって....
料理メモ」より 著者:北大路魯山人
味がある。 *東京の野菜は食うより見る野菜が多い。 *しかし根岸しょうがのような名品もある。だがだんだん家が建てこみ、これも場違いになりかけている。 *えびいも....