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「名士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

名士の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
られた作家や画家を一々俊助に教えてくれた。のみならず序《ついで》を以て、そう云う名士たちの醜聞《スカンダアル》を面白そうに話してくれた。 「あの紋服と来た日にゃ....
猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
、わたしの説教を聴かせたかったと云った。それから――また各方面にいろいろ批評する名士はあったが、いずれも蟹の仇打ちには不賛成《ふさんせい》の声ばかりだった。そう....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
地位とか、――それらも長所にならないことはない。更に甚しい場合を挙げれば、以前或名士に愛されたと云う事実|乃至《ないし》風評さえ、長所の一つに数えられるのである....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
論と敵視する今日、ロイテル電報よりも三面雑報の重大視される今日、滔々たる各方面の名士さえ学校時代の教科書たる論語とセルフヘルプの外には哲学も倫理もなきように思う....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
二十五年という歳月は一世紀の四分の一である。決して短かいとは云われぬ。此の間に何十人何百人の事業家、致富家、名士、学者が起ったり仆れたりしたか解らぬ。二十五年前には大外交家小村侯爵はタシカ....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
のみならず、ことさらに、江戸がるのを毛嫌いして「そうです。」「のむです。」を行る名士が少くない。純情|無垢な素質であるほど、ついその訛がお誓にうつる。 浅草寺....
黒百合」より 著者:泉鏡花
守を支えている。お雪は相馬氏の孤児で、父はかつて地方裁判所に、明決、快断の誉ある名士であったが、かつて死刑を宣告した罪囚の女を、心着かず入れて妾として、それがた....
読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
数十冊を強うるがごとき、はたしてその揚言する学芸解放のゆえんなりや。吾人は天下の名士の声に和してこれを推挙するに躊躇するものである。このときにあたって、岩波書店....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
のと、ほとんど全くおなじ言葉で述べたものである。この会には同市のオランダ人の古賢名士が多数出席した。話をした人は、快活な、むさ苦しいなりをした紳士風な老人で、霜....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
于に帰ぐ各宜きを得 偕老他年白髪を期す 同心一夕紅糸を繋ぐ 大家終に団欒の日あり名士豈遭遇の時無からん 人は周南詩句の裡に在り 夭桃満面好手姿 丶大 ....
岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
縛して数十冊を強ふるがごとき、果して其揚言する学芸開放の所以なりや。吾人は天下の名士の声に和して之を推挙するに躊躇するものである。」 という一節を読み直してみて....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
いう御用ですか?」 何しろ社交上の礼儀も何も弁えない駈出しの書生ッぽで、ドンナ名士でも突然訪問して面会出来るものと思い、また訪問者には面会するのが当然で、謝絶....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
と喃々私語して行く体たらくは柩を見送るものを顰蹙せしめずには措かなかった。政界の名士沼南とも知らない行人の中には目に余って、あるいは岡焼半分に無礼な罵声を浴びせ....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
あった。二葉亭は渠らのために斡旋してあるいは思想上多少の連絡ある人士または政界の名士に紹介したり、あるいは渠らが長崎で発行する露文の機関雑誌を助成したり、渠らの....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
ろ、三宅島の伊ヶ谷にはこれらの流罪人を入れた牢屋がまだ残っていた。三宅島の流罪人名士をあげると竹内式部、山県大弐の勤王学者、絵師英一蝶、「絵島生島」の生島新五郎....