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名声
「名声〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
名声の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
―と云ったら、あるいは御聞き及びになった事がないものでもありますまい。当時相当な
名声のあった楢山と云う代言人《だいげんにん》の細君で、盛に男女同権を主張した、と....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ごとき問答を開始したり。
問 君は何ゆえに幽霊に出《い》ずるか?
答 死後の
名声を知らんがためなり。
問 君――あるいは心霊諸君は死後もなお
名声を欲するや....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
家は一つの作品を課題に彼自身の創作を試みるのに過ぎない。この故に如何なる時代にも
名声を失わない作品は必ず種々の鑑賞を可能にする特色を具《そな》えている。しかし種....
「或る女」より 著者:有島武郎
厚い好個の青年実業家として、やがては日本において、米国におけるピーボデーと同様の
名声をかちうべき約束にあるものと賞賛したシカゴ・トリビューンの「青年実業家評判記....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
すがに米国一流の思い切った演出法であるから、それが現代人の趣味に適ってあれだけの
名声を博したのであろう。 それで近頃では数十巻連続ものなどが頗る流行しているが....
「近藤浩一路氏」より 著者:芥川竜之介
か云って、甚元気らしい顔をしていた。健康も恢復したのには違いないが、その間に君の
名声が大いに挙り出したのも事実である。自分はその時君と、小杉未醒氏の噂を少々した....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
元の主人のリボーにも手紙を出した。そのうちには、政治上のごたごたの事や、デビーの
名声は到るところ素晴らしいため、自由に旅行できることも書いてある。またパリが同盟....
「作画について」より 著者:上村松園
評判になって、この絵の前にはいつも人だかりが絶えなかった。 ところが、女の私の
名声をねたむ人があって、ある日看守のすきをねらって、何者とも知れない不徳漢が、亀....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
窓で防戦しなければならないのだ。したがって、千人の普通の女をかちえる男はどうやら
名声を博するに価するだけだが、浮気女を一人でも手に入れて、完全にこれを牛耳ること....
「人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
れている一連の作品を出していたころだろうと思う。迂濶にもそのときの私はまだ山中の
名声を知らず、したがつてその作品を知らぬことはもちろんであつた。ただ彼と小林氏と....
「最初の出品画」より 著者:上村松園
も憶い出となっている。 東京の跡見玉枝、野口小蘋の両女史、京都の岩井蘭香という
名声嘖々たる女流画家に伍して、十八歳の私が出品出来、しかもそれが入賞したのである....
「西航日録」より 著者:井上円了
ろが葡の首都である。星移り物かわる歳月に人々はいずくにか去り、いまや往年の航海の
名声も失われてしまった。) 二十二日、曇晴、ときどき驟雨を見る。わが北国の晩秋....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ルを隔てて、はるかに雲影を望みて、所感の詩を賦す。 半世英名絶。 (半生における
名声はもろもろの人々よりぬきんでて、老いて後は落ちぶれてすぐれた功績も埋没してし....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
に根性のまがった男で、学者のくせに学問や実験に身を入れないで、世間のひょうばんや
名声ばかりに気をとられているのだ。だから、ぼくはだれにも秘密で、研究をすすめてい....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
いう女顔役の世話にもなった。上海で東亜同文書院の向かいの中華そば屋に雇われ、当時
名声をはせた島貫兵太夫のチベット入りの一行に加わろうとし、一足違いで間に合わず、....