名指す[語句情報] » 名指す

「名指す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

名指すの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
人の殺人の動機が何であろうとも、今まで展開された事実でわれわれはもつと早く犯人を名指すことができた筈だつたのだ。それに気がつかなかつたのは、全く僕の力が足りなか....
冬日記」より 著者:原民喜
人間の言葉では名指《なざ》すことの出来ぬ色合になる』 彼はとても人間の言葉では名指すことの出来ぬ情熱的な色合をしきりに想い浮べていた。すると目の前に、鱶《ふか....
四十八人目」より 著者:森田草平
。あの女は一生|己れを扶助してくれるはずの良人を失った上に、しかもその良人を誰と名指すこともできない。そして、その名指されぬ良人の子を繊弱い女手一つで育てて行か....
イオーヌィチ」より 著者:神西清
ないもの、さもなければ何か余計なものがあって――もっとも彼自身にも明らかにこれと名指すことはできなかったが、とにかく何かしらが、もはや彼に以前のような感情を抱く....
食道楽」より 著者:村井弦斎
う人が何処《どこ》にある。頭は鈍くとも技倆は劣るとも誠心実意の点は大原君より外に名指すべき人がない。して見ると大原君は実に文学界で貴むべき人だ。将来に大事業をな....
グーセフ」より 著者:神西清
め面をする。が間もなく海面も、優しい、悦ばしい、情熱的な――とても人間の言葉では名指すことも出来ぬ色合になる。....