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名書
「名書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
名書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
きき》し合っていたのです。)ある日私が友人のあるドクトルに誘われて、丁度|於伝仮
名書《おでんのかなぶみ》をやっていた新富座《しんとみざ》を見物に行きますと、丁度....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
って、 「どうぞ、此金で、苦界が抜けられますように。」 その時お蔦も、いもと仮
名書の包みを開けて、元気よく発奮んだ調子で、 「おお、半襟を……姉さん、江戸紫の....
「大脳手術」より 著者:海野十三
してみると、それは果して怪しい文書であった。全文は、邦文タイプライターによる平仮
名書であった。その文に曰く、 “やみかわ よりかいとった。そしてそのあしは、かの....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
よりもむしろ、大部分は判事と弁護士との懇談のようなものだった。 警視庁からの罪
名書きには、暴力で警官に抵抗したという官吏抗拒罪や、秩序紊乱罪や、旅券規則違反罪....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
移って、そこでは「菅原」の梅王と菅丞相や、「月笠森」のおきつとおせんや、「於伝仮
名書」の高橋お伝などを見せていたが、恐らくその当時が彼女の全盛期であったのであろ....
「「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
ごろになって始まったのではなく、既に文安の「※嚢抄」にも、明らかに「エッタ」と仮
名書きしてあるのである。それを前出の「塵袋」に「エタ」とあるのは、当時果してその....
「くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
類のものだと考えていなかった事は、万葉集や高橋氏文には常にこれを多邇具久などと仮
名書きにし、祝詞の筆者も或いは「谷潜」の文字を用いているのによっても察せられよう....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
かし今日ではもはやそれでは許されぬ。漢字にたよらず、もっぱら自国の文字でそれを仮
名書きにする西洋人にとっては、ニッポンとニホンとは明らかに別の名である。ことに各....
「特殊部落の言語」より 著者:喜田貞吉
をダッシと云ったりなどする。六条村年寄の留書を見ると、辻子の事をよく「るし」と仮
名書きしてある。斬罪役」の句に至って、「丸で穢多の様だ」と、満場の哄笑を買ったの....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
聖書中の、大立者の肖像であった。肖像の下に有るか無い程の小さい小さい横文字で、署
名書きがしてあったからで。 「猶太の古代貨幣なら、猶太文字で署名がしてあるはずだ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
か、すっかり手摺れて、模様もはっきりしません。一冊の紙数は幾らもないのでした。仮
名書の本は読みつけていましたから苦になりません。家に古くからあった草双紙のどこを....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
宴のあった時、大膳大夫|道祖王が此歌を作った。初句、「あらたしき」で安良多之の仮
名書の例がある。この歌は、平凡な歌だけれども、新年の楽宴の心境が好く出ていて、結....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
悪いとか絹を破るとか、或は綿を何うとかすると些とも分らん」 梅「いえ、拙者にも匿
名書で其の意味が更に分りませんが、拙者の判断いたしまする所では、お屋敷の一大事と....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
加藤子爵夫人の手より受け取りて読みし時の心はいかなりしぞ。武男は書をひらきぬ。仮
名書きの美しかりし手跡は痕もなく、その人の筆かと疑うまで字はふるい墨はにじみて、....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
だ論文とか紀行文とかいうほどのものを作る生徒がないので、まず紀事といって、ある仮
名書の文章一段を漢文に翻釈させるばかりであった。これは私も読書力があったから、さ....