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名水
「名水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
名水の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
ったことがあった。その返礼として鼠鬚筆数本と、銅緑の筆架と、好物の茶と、恵山泉の
名水幾瓶とを歐陽修から贈って来たものだ。蔡襄はそれを見て、 「潤筆料としては、少....
「放生津物語」より 著者:田中貢太郎
風のないむせむせする日の夕方のことであった。その草原から放生湖の方に流れている無
名水の蘆の茂った水溜で、沢蟹を追っかけていた五六人の小供の群は、何時の間にか祠の....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
のアヤメ、よく和歌に詠みこまれているアヤメグサ、すなわち今のショウブ(白菖蒲、一
名水菖蒲、一名泥菖蒲)とすれば、これは水生植物であるから、マコモにまじって生えて....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
かなる、石囲の掘抜を噴出づる水は、音に聞えて、氷のごとく冷やかに潔い。人の知った
名水で、並木の清水と言うのであるが、これは路傍に自から湧いて流るるのでなく、人が....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
をのんだ。 「美味い!」 水のうまさが身に沁みた。 察するに、石舟斎は、この
名水があるために、この水の源へ草庵の地を選んだのであろう。 武蔵はまだ、茶道を....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
、杖を濁り井のすぐ脇の地面に※ 紀州は弘法大師の永くおられた国だけに、幾つかの
名水が大抵はこの大師のお蔭ということになっています。日高郡ばかりでも弘法井は南部....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
一つ出してやろうと、杖で程よい処を刺すとたちまち美しい泉が湧いた。それが今もある
名水で、一名を杖立清水といっているというのも多い。 あるいはその近所に不親切な....