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名画
「名画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
名画の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
の行列があるばかりで、壁に懸っている額の中にも、大抵《たいてい》はありふれた西洋
名画の写真版がはいっているのに過ぎなかった。これに常々不服だった彼は、その代りに....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
の来たのを珍しそうに眺めているという始末ですから、さすがの翁もこんな家に、大癡の
名画があるのだろうかと、一時は元宰先生《げんさいせんせい》の言葉が疑いたくなった....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
はナポレオンの肖像だのライオンだのを描く洋画家だった。 僕が当時買い集めた西洋
名画の写真版はいまだに何枚か残っている。僕は近ごろ何かのついでにそれらの写真版に....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
のことだ。帝都に百万人のファンがあるというのも無理がなかった。一郎はいつか外国の
名画集を繙いていたことがあったが、その中にレオン・ペラウルの描いた「車に乗れるヴ....
「蠅男」より 著者:海野十三
これは主人の鴨下ドクトルの自慢の飾りでもあろうか、一世紀ほど前の中欧ドイツの
名画によく見るような地味な、それでいてどことなく官能的な部屋飾りだ。高い壁の上に....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
と言っても、立派な茶をたてるのにこれぞという秘法はない、ティシアン、雪村のごとき
名画を作製するのに何も規則がないと同様に。茶はたてるごとに、それぞれ個性を備え、....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
シエ」や独逸の「ヘスリンク」から此頃新着したばかりのもので、各種の図案粧飾、又は
名画彫塑の複製帖等、何れも精巧鮮美、目も覚めるようなものばかりであった。其価を云....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
を取る人」の画に異常を発見したためである。 零落した伯爵の今の身にとって、この
名画は、唯一の宝でもあったし、また最高の慰めでもあったのだ。この
名画ばかりは、い....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
画家の喜びは何にたとえましょう。天の助けがあるから自分は眼病をなおした上で無類の
名画をかいて見せると勇み立って医師の所にかけつけて行きました。 王子も燕もはる....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
卿は、彼の別邸である此のケンウッドの邸宅と其の中に蒐集されてある数十枚もの世界的
名画や貴重な古代の器具を、周囲の花園や広大な森を含む七十四エーカーの土地と共に一....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
す。 六月七日 第二信(巴里にて) 昨日はルーブル博物館を見に行きました。古代の
名画や名彫刻を見て人間の偉大な一面を感じました。其の内には随分沢山のものがナポレ....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
に居るらしい――白山を訪ねた尼の帰ったあとで、私は、庭の卯の花を見ながら、江戸の
名画の雪景色を可懐しく思ったことは、いうまでもありません。 ――お聞き下さるよ....
「明治懐顧」より 著者:上村松園
これには世話をするひとがいて、参考品を大徳寺とか妙心寺とか、そうした各方面から古
名画を借りてきて陳列したのです。随分よいものが陳列されたものでした。それで、この....
「冷かされた桃割娘」より 著者:上村松園
まって、和やかに色んな話をしたものです。その席上でも必ずお寺や町の好事家から昔の
名画を参考品に七、八点出されるのが例になっており、それを一生懸命写し取ったもので....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
れ。午前、美術館を訪う。建築はやや壮観をよそおうも、内容はこれに伴わず、みるべき
名画なし。これに隣れる図書館はすこぶる壮大にして、南米第一の評あり。その前に巍立....