名石[語句情報] »
名石
「名石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
名石の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
』七、『大乗金剛|髻珠《けつじゅ》菩薩修行分経』)。『本草綱目』にいう、〈蜥蜴一
名石竜子、また山竜子、山石間に生ず、能く雹《ひょう》を吐き雨を祈るべし、故に竜子....
「二重心臓」より 著者:夢野久作
、敏捷なその筋の手配により、事件後数時間を出でずして捕まった犯人生蕃小僧こと、本
名石栗虎太は、まだ轟氏殺害の理由について一言も供述せず、従って一切はまだ巨大な疑....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
れから蛸と同類で、現世界には化石となってのみ蹟《あと》を留むるアンモナイツは、漢
名石蛇というほど蟠《ま》いた蛇に酷《よく》似いる。したがってアイルランド人はその....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
戸石、一名を千石石とも申します、錦の袋に入れて二百人でこれへ運びました、天下一の
名石でございます。 これが琴平石、平忠度《たいらのただのり》の腰掛石、水の流れ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
違いだね。太閤が大阪城で使った何百倍の大石でもかまわねえから、大小に拘らず天下の
名石を探してこいてえ御厳命だね」 「このあたりで
名石というのは、あんまりきかない....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
その歌を指しているのである。鴎外はなおもこれに註記して、先ず拉典の学名を挙げ、漢
名石蒜。まんじゅさげ、したまがり、てんがいばな等の称あり。石見国の方言にはえんこ....
「叔父と甥と」より 著者:岡本綺堂
かな 白木の位牌を取り納めて、英一の戒名を過去帳に写す。戒名は一乗英峰信士、俗
名石丸英一、十八歳、大正九年十月九日寂。書き終りて縁に立てば、午後より陰りかかり....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
するわけにはゆかない。 天下には、可惜、そういう角が取れないために、折角の偉材
名石でありながら、野に埋れている石が限りなくある。 殊に――関ヶ原の乱後には、....
「三国志」より 著者:吉川英治
でそれをねじ切った。 中から出てきたのは、一|顆の印章であった。とろけるような
名石で方円四寸ばかり、石の上部には五龍を彫り、下部の角のすこし欠けた箇所には、黄....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
つの石をその心ぐみで観賞していると、どうも合点のゆかないふしがある。 さして、
名石らしい
名石はないのであった。どれも頑愚な凡石か、添い屈まっている駄石ばかりだ....