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名篇
「名篇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
名篇の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
を高くし、京伝に及ばずと自ら認めた臭草紙でも『傾城水滸伝』や『金毘羅船』のような
名篇を続出して、盛名もはや京伝の論ではなくなっている。馬琴としては区々世評の如き....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
は意識されやすいもので、極楽の方は拾い出しにくいのであります。故に古来、文学上の
名篇も地獄的の心境を書く方に傑作が多く、極楽的のものは少いとされております。 ....
「キビキビした青年紳士」より 著者:甲賀三郎
に、乱歩君の「二銭銅貨」が現われ、次いで、「D坂の殺人事件」「一枚の切符」などの
名篇が陸続として現われた。 当時これ等の
名篇は創作探偵小説界に於ける空谷の跫音....
「紀行文家の群れ」より 著者:小島烏水
(明治三十二年九月版)が最もすぐれている。「多摩の上流」や「日光山の奥」のごとき
名篇が、その中に収められている。(昭和十一年七月)....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
た。梁川君の名は久しく耳にして居た。其「見神の実験」及び病間録に収められた他の諸
名篇を、彼は雑誌新人の紙上に愛読し、教えらるゝことが多かった。木下尚江君がある日....
「性格批判の問題」より 著者:豊島与志雄
リーは、詩作の筆をたって二十年間、数学殊に幾何学を研究した。それから珠玉のような
名篇を書いた。彼は幾何学から芸術的構成を学んだのである。芸術的構成は、文学の形式....
「葛飾土産」より 著者:永井荷風
驚したのは千駄ヶ谷の新居ではなかった歟《か》。国木田独歩《くにきだどっぽ》がその
名篇『武蔵野』を著したのもたしか千駄ヶ谷に卜居《ぼくきょ》された頃であったろう。....
「ニイチェに就いての雑感」より 著者:萩原朔太郎
」の如き詩は、その情感の深く悲痛なることに於て、他に全く類を見ないニイチェ独特の
名篇である。これら僅か数篇の名詩だけでも、ニイチェは抒情詩人として一流の列に入り....
「樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
。その石の墓よりも永久に残るのは、短い五年間に書残していった千古不滅の、あの名作
名篇の幾つかである。 ――大正七年六月―― 昭和十年末日附記 随筆集『筆のまに....
「マクシム・ゴーリキイの人及び芸術」より 著者:宮本百合子
蒙的な話をするのであった。このパン焼工場での生活の断面は「二十六人と一人」という
名篇につよい筆致をもって描かれている。 二十歳の時、ゴーリキイは自殺をしかけた....
「藤村の個性」より 著者:和辻哲郎
。問題は「境涯」なのであるが、大正の末、五十幾つかになっていた藤村は、その数々の
名篇をもってしても、なお自分の境涯がそれにふさわしいとは認めなかったのである。そ....