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「吐す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

吐すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
ねえ、鳶頭も粂どんと共謀《ぐる》になって、其の金を二十五両ぐらい取ったろう、こう吐すんだ、私《わっし》は腹が立って堪らねえから、余程《よっぽど》殴りつけてやろう....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
、女児も十二三でなければ手に掛けないという、その清浄な梅漬を、汚穢くてならぬ、嘔吐すと云う。 (吐きたければ吐け、何だ。) (二寸の蚯蚓、三寸の蛇、ぞろぞろと嘔....
深夜の市長」より 著者:海野十三
「この子は面白いのよ。さっきチューインガムを買ってやったら臭いを嗅いだだけで嘔吐すのよ。おかしな子ネ。ホラ見ていてごらんなさいよ、面白いのよ」 そういってマ....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
一体君は何ものですか。 学円 私か、私は萩原の親友じゃ。 宅膳 藪から坊主が何を吐す。 学円 いかにも坊主じゃ、本願寺派の坊主で、そして、文学士、京都大学の教授....
紅玉」より 著者:泉鏡花
なりとも美しく咲かしておけば可い事よ。 三の烏 なぞとな、お二めが、体の可い事を吐す癖に、朝烏の、朝桜、朝露の、朝風で、朝飯を急ぐ和郎だ。何だ、仇花なりとも、美....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
じゃ、と……申します。 やい、枕をくれ、枕をくれ、と嘉吉めが喚くげな。 何|吐すぞい、この野郎、贅沢べいこくなてえ、狐店の白ッ首と間違えてけつかるそうな、と....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
衣を剥がれて、まだ間が無うて馴れぬからだ。ひくひくせずと堪えくされ。雪女が寒いと吐すと、火が火を熱い、水が水を冷い、貧乏人が空腹いと云うようなものだ。汝が勝手の....
南地心中」より 著者:泉鏡花
を待った、間抜け。勘定|欲い、と取りに来た金子なら、払うてやるは知れた事や。何|吐す。……三百や五百の金。うんも、すんもあるものかい、鼻かんで敲きつけろ、と番頭....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
。早く言えば、空というひとつの高いはっきりした存在があるのではなく、ろんどんの呑吐する煙が厚い層をなして、天と地を貫いて立っているにすぎなかった。その低空にがあ....
星女郎」より 著者:泉鏡花
棕櫚箒が鬼、にも増った狼狽え方、何とも恥入って退けました。 ――(山伏め、何を吐す。)――結構でござるとも。その御婦人をお救けなさって、手前もお庇で助かりまし....
多神教」より 著者:泉鏡花
町へ参ってでもおるか。国のものか。 お沢 いいえ、大阪に―― 禰宜 やけに大胆に吐すわい。 神職 おのれは、その俳優の妾か。 お沢 いいえ。 神職 聞けば、聞け....
註文帳」より 著者:泉鏡花
は知れている、ただは遁げようたあ言わないから、出来るだけ仕事をさせろ。愚図々々|吐すと、処々に伏勢は配ったり、朝鮮伝来の地雷火が仕懸けてあるから、合図の煙管を払....
活人形」より 著者:泉鏡花
渡して進ぜる、居らぬが実じゃで断念さっし。と言わせも果てず眼を怒らし、「まだまだ吐すか面倒だ。踏み込んで連れて行く、と突立上れば、大手を拡げ、「どっこい遣らぬわ....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
幇間なんてえものは彼方へべったり此方へべったりしてえやアがるから、向うの奴に何か吐すとたゞア置かねえぞ」 といわれ正孝は仙太郎の口の利きようの暴々しいのに驚き....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
も都会の密集せる人口と、それにともなう多数の自家用自動車、および高層建築に朝夕呑吐する、無数の従業員などによる交通不便と不健康とを慮かって、新しく建てる商店、銀....