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「向性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

向性の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
件”かね」 「そうなんだ。それはとにかくD十五号事件によって、あの驚異の力には方向性があるといえると思うんだ」 「方向性だって」 「そうだ。方向性があればこそ、....
近頃の話題」より 著者:宮本百合子
重郎、中河与一、倉田百三等、この一、二年来の新日本主義的提唱とともに既に顕著な傾向性を示すと共に一般からおのずからなる定評を与えられている諸氏以外に国文学その他....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
楽家の人類的選手としてベートーヴェン等への熱愛が高められ、自然主義の自己検討の内向性は、個人のうちにひそめられている可能に対する人類への責任という見方へと、内面....
私も一人の女として」より 著者:宮本百合子
は楽です。そして、それ等の作品の土台となる社会の現実の多様な面から、そのような傾向性を強調し、とり出して来ようとする。 楽な方向へクッションのある方へ方へと体....
若い母親」より 著者:宮本百合子
、女として読むと切ない気がした。片親だけで子を育てる母たちが、勝気になり気質が外向性になる、といわれていることが実際であるとして、かりにもしその女親の境遇のあら....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
のとの関係をどう考えているか。意識は意識外のもの――対象・存在・其の他――への志向性を持つことによって物理現象から区別される。だが両者の関係はこの場合は、単なる....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
くて、体系的な科学的「認識」としての意識や観念であっても、この対象・客観・への指向性という主観の「客観化」的機能には、勿論変りがない。 この機能を主観的側面か....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
とが何かの積極的方向だというものに満ちていて、謂わばあの本のねうちは女らしさの上向性にしかないわけです。私はそう思うの、実に女らしい本だと。よかれあしかれ。とこ....
長篇小説私見」より 著者:豊島与志雄
だが、この「或る」というのが曲者だ。人は誰でも人間たる限り、自分のうちに無数の動向性を有し、偶然への無数の逢着性を有している。それ故、「或る」という特殊は、可能....
哲学入門」より 著者:三木清
ることにおいてその特殊的な、自己に閉じ込められた存在からいわば救済されるという傾向性をもっていると語っている。マルブランシュは関心や注意を「魂の自然的な祈り」と....
省察」より 著者:デカルトルネ
いうのではなく、かえって悟性のうちにおける大きな光から意志のうちにおける大きな傾向性が従ってきたゆえであって、かようにして私がそのことに対して不決定であることが....
芸術の人間学的考察」より 著者:中井正一
鮮鋭にするにすぎない。 鏡にうつすこと、画布にうつすことの差異は、この光の二方向性にあると思われる。この一方向の光より、他の方向の光に転ずるとき、そこに人間的....
母子像」より 著者:久生十蘭
生はクラスの担任で、本人の幼年時代のことも知っていられるそうですから、家庭関係と向性の概略をうかがって、それを参考にして適当な理由をこしらえてしまおうというので....