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吝か
「吝か〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吝かの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
、かれらの憧憬はその愛らしき別乾坤に馳せて、或は数銭、或は数十銭の所得を減ずるに
吝かならぬのである。 人もし理髪のために床屋の店に赴かんか、そこに幾個の盆栽あ....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
い。彼等の観念論の本質がその形而上学にあるにも拘らず、彼等は「形而上学」を拒むに
吝かではないのだ。
而も、こうした匿された形而上学は、必ずしもみずから機械論に....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
云うのである。無論大いに徹底的に、自信を以てやって欲しいものである。罪を改めるに
吝かであってはならぬ。 尤も警察に追随する一部の世間人に云わせると、暴力団検挙....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
にも文章勉強の便宜を与えた文才も、大いに認める。この点では志賀直哉の功を認めるに
吝かではない。しかし、志賀直哉の小説が日本の小説のオルソドックスとなり、主流とな....
「三国志」より 著者:吉川英治
積み功を治世に計らぬか。――ご辺が遺孤を守る忠節は、これを諒とし、これを賞めるに
吝かでないが、依然、武力を行使し、侵略を事とし、魏を攻めんなどとする志を持つに至....
「持ち味を生かす」より 著者:北大路魯山人
ならば、その挙を扶けんがために、不肖小生も一役買って、美食健康の演壇に絶叫するに
吝かではない。 平凡なやからが言うところのぜいたく食いをつづけ、心身の健康をつ....
「社大党はファッショ化したか?」より 著者:戸坂潤
であるが、その運動の形態はとに角として、その観念上の方針については賛意を表するに
吝かではない。だがそれにも拘らずなぜ私が社大党支持に決心したかというと、要するに....