»
吭
「吭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吭の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
りぬ。 これまでなりと観念したる白糸は、持ちたる出刃を取り直し、躍り狂う内儀の
吭《のんど》を目懸《めが》けてただ一突きと突きたりしに、覘《ねら》いを外《はず》....
「心中」より 著者:森鴎外
」とか云いながら、左の手で右の袂《たもと》を撮《つま》んで前に投げ出す。その手を
吭《のど》の下に持って行って襟《えり》を直す。直すかと思うと、その手を下へ引くの....
「護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
刀切った。虎蔵は倒れた。 「見事じゃ。とどめは己が刺す」九郎右衛門は乗り掛かって
吭を刺した。 九郎右衛門は刀の血を虎蔵の袖で拭いた。そしてりよにも脇差を拭かせ....
「続黄梁」より 著者:田中貢太郎
した後に、とうとう極刑を以て、処分することになった。それは手足を切りおとし、次に
吭を斬って死刑に処するのであった。曾は執えられて刑場へ往ったが、胸の中には無実の....
「縮図」より 著者:徳田秋声
籠りなどを吹くのだった。 岩谷は柔道も達者で、戯れに銀子の松次を寝かしておいて
吭を締め、息の根を止めてみたりした。二度もそんなことがあり、一度は証書を書かせた....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
分は笑談のような無言の争闘がしばらく続いたが、起きあがってみると、ぐったりとした
吭笛のところは、手でさわったり唾を呑みこんだりするたびに、腫物のような軽い痛みを....
「魚玄機」より 著者:森鴎外
女を押し倒した。女は懾れて目を※っている。「なぜ白状しないか」と叫んで玄機は女の
吭を扼した。女はただ手足をもがいている。玄機が手を放して見ると、女は死んでいた。....
「庚娘」より 著者:田中貢太郎
王の弟の十九がそれを覚った。庚娘はにげることができないと思ったので、急いで自分の
吭を突いた。刀が純で入らなかった。そこで戸を啓けて逃げだした。十九がそれを逐っか....
「雁」より 著者:森鴎外
見附けたと、僕は思ったよ」と云った。 岡田が手を洗っている最中に、それまで蛇の
吭から鳥の死骸を引き出そうとしていた小僧が、「やあ大変」と叫んだ。 新しい手拭....
「鼠坂」より 著者:森鴎外
火鉢を置いて、湯沸かしが掛けてある。その傍に九谷焼の煎茶道具が置いてある。小川は
吭が乾くので、急須に一ぱい湯をさして、茶は出ても出なくても好いと思って、直ぐに茶....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
このお杯が一番|好い。
丁度注いだばかりだ。
どうぞ召し上って下さりませい。
お
吭のお乾を止めてお上申すと云うだけではござりません。
これに這入っている酒の一滴....