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吹込み
「吹込み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吹込みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
ゃ」
貞「いや大分雪が降って参りました、私《わたくし》先程台所を明けたらぷっと
吹込みました、どうして中々余程の雪になりましたから、此の夜中《やちゅう》殊《こと....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
ん愈々藻西に限ります藻西の外に其様な事をする者の有う筈が有ません、妻が必ず彼れに
吹込み此罪を犯せたのです」と女の口には珍きほど道理を推して述べ来る、其言葉に順序....
「人間レコード」より 著者:夢野久作
ウム。露西亜で発明された人間レコードじゃ。本人は何一つ記憶せんのに脳髄にだけ電気
吹込みで、複雑な文句を記憶させるという医学上の新発見を応用した人間レコードという....
「旅愁」より 著者:横光利一
の酒声を抑え、際立った美しい調子で暫く響いた。妓生の名は忘れたが東京へレコードの
吹込みを頼まれて行ってから、帰ってまだ三日にもならぬと話しながら、彼女は何んとな....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
たのです。しかし、ぼんやり突立っては、よくこの店を覗いたものです。――横なぐりに
吹込みますから、古風な店で、半分|蔀をおろしました。暗くなる……薄暗い中に、颯と....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
るほど、強く恐しき者はなきが、鼻が難題を免れむには、こっちよりもそれ相当の難題を
吹込みて、これだけのことをしさえすれば、それだけの望に応ずべしとこういう風に談ず....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
だと、こうそれ、越前守殿に吹込んだものがあるんでございますな」 「よけいなことを
吹込みやがったね」 「尾州家にとってはよけいなことですが、幕府の財政整理のために....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
みならず、他のいずれでも行われる。また、素材をとっつかまえて来て、もっと誇張した
吹込みをして、世人の好奇心の前へ売り物に出すことは、むしろお角親方の本業とするこ....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
しょぬれになって、可哀相だったよ。」 母様は顔をあげて、こっちをお向きで、 「
吹込みますから、お前もこっちへおいで、そんなにしていると、衣服が濡れますよ。」 ....
「映画と音楽」より 著者:伊丹万作
の極端な制限。もちろんこれは経済的な理由にのみよるものであるが、多くの場合音楽の
吹込みは徹夜のぶつとおしで二昼夜くらいであげてしまう。 さてここで最も問題にな....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
揮者は毛谷平吉という人であつた。最近「気まぐれ冠者」という写真を作つてその音楽の
吹込みをしたとき大阪から来た楽士の中に混つて毛谷平吉氏がバイオリンを弾いている姿....
「越後獅子」より 著者:羽志主水
生き写しだ」と評したのを覚えて居ると申立てた。 間もなく蓄音機が持込まれ小三郎
吹込みの越後獅子が始まった。一生懸命聞いて居た辰公、「うつや太鼓」から「己が姿」....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
交って、吹雪込む門の戸を二重ながら手早くさした。 「直ぐにお暇を。」 「それでも
吹込みまして大変でございますもの。」 と見るとお若が、手を障子にかけて先刻から....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
るや否《いな》やを検《しら》べなければなりません。モー一つは首の処から口で空気を
吹込みます。これは鶏《とり》ばかりでありません。鶉《うずら》なんぞは多く空気を吹....
「深夜の客」より 著者:大倉燁子
越は自分の事ででもあるように、大きな溜息を吐いて、 「やがて、隣の部屋にレコード
吹込みの仕度が出来、女の子はその方へ行きました。三味線を弾いている冬子の半身が見....