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「呆る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

呆るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
魂も、このとき跳《おど》るばかりに動《ゆらめ》きぬ。渠は驚くよりむしろ呆れたり。呆るるよりむしろ慄《おのの》きたるなり。渠は色を変えて、この美しき魔性《ましょう....
蒲団」より 著者:田山花袋
たが、しかもそれより他に路は無かった。芳子は泣きも笑いもせず、唯、運命の奇しきに呆るるという風であった。時雄は捨てた積りで芳子を自分に任せることは出来ぬかと言っ....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
恥辱とも相成るまじ。此儀如何や。御返答承り度しと言葉|爽やかに笑を含めば、一同|呆るゝ事|稍久焉。忽ちにして雲井喜三郎は満面に朱を注ぎつ。おのれ口の横さまに裂け....
能とは何か」より 著者:夢野久作
定型的されている。 謡の文句も似たようなものが多いが、節に到っては類型の多い事呆るるばかりで、少数の例を除いては各曲共に二三十の同型の節で満たされていると云っ....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
。私はフランシスの生涯を読んでも私の手本にするにはあまりに突然に調和しているので呆るるばかりである。いかにして私は聖フランシスのごとくになろうか。心憎くなる。し....
平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
は調査所の二十万分一図出でてより十年近くなりたるに、なお訂正せざる県庁の迂闊にも呆るれども、その県庁等より十年前に提出せし材料を輯製したるもの故、駒ヶ岳よりも高....