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「呉れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

呉れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
生意気に道学者に難癖なんぞ着けやあがって、汝の面当にも、娘は河野英吉にたたッ呉れるからそう思え。」 「貴郎、」 と小芳が顔を上げて、 「早瀬さんに、どんな....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
『×××××を、ムシャムシャ喰べてみたが、たいへんに美味かった』 と嬉しがって呉れるだろうか、ねえ星宮君――」 「ウーム。知らなかったッ」 と、ふり絞るよう....
駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
惜まない金持があるが、人間の文人は時としては飼養者に噛付くので、千金の餌を与えて呉れるものが殆んど無い。 ▲古来傑作は貧乏に生じたゆえ、文人は貧乏させて置くに....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
るゝだけであるが、二十五六年前には無頼者の仕事と目されていた。最も善意に解釈して呉れる人さえが打つ飲む買うの三道楽と同列に見て、我々文学に親む青年は、『文学も好....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
こしうて、下らん様に見えて、われながら働く気にもなれん。きのうもゆう方、君が来て呉れるというハガキを見てから、それをほところに入れたまま、ぶらぶら営所の近所まで....
火薬船」より 著者:海野十三
りとして、にぎりこぶしのやり場に当惑した。 「こらッ、喧嘩したいやつは、こうして呉れるぞ」 ノルマン船長の足が、つつと前に出たかと思うと、彼の両腕が、さっとう....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
わからないのでネ。兄さんは今日は泊れないのだよ」 「そう。つまんないなア。泊って呉れると、僕もっともっと日本の空軍の話を、兄さんに聞くんだけれどなア」 「じゃ、....
火葬国風景」より 著者:海野十三
たので、いい加減にその相手から遁れるために、乾杯をすすめた。 「ナニ祝杯をあげて呉れるというのかい。そいつは嬉しい。では――」 カチンと洋盃を触れあわせると、....
」より 著者:海野十三
しがあった。彼は、その攀じのぼっていた高櫓の避雷針が、完全に避雷の役目を果たして呉れることと思い違いをしていたのだった。もちろんその櫓を建てたときには、避雷装置....
幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
、投稿するなら、まず幸福日報社が好かろうと規めていた。そこは比較的に稿料を余計に呉れるからだ。しかし、作品には一定の範囲があるから、その範囲を越えれば没書になる....
あの世から便りをする話」より 著者:海野十三
ようないろいろ話をしまして、その守護神というものに頼めば、大体どんなことでもして呉れる。自分が今あなたに言って居るのも、その守護神の許しを受けて、又その守護神の....
北斗帖」より 著者:違星北斗
」と人の居ない 峠で大きな声出して見る ガッチャキの薬屋さんのホヤホヤだ 吠えて呉れるな黒はよい犬 「ガッチャキの薬如何」と門に立てば せゝら笑って断られたり ....
押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
ろ、金の草鞋でさがし廻つてもみつからなかつた。それで、武三をこれまで通りに置いて呉れるよう、父親の竹松に再三再四拝まんばかりに頼んだが、竹松はどうしても首をタテ....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
戦争を割切っている人たちは、非常にわれわれを歓迎してくれた。日本を非常に理解して呉れる様になって居る。 先日尾崎行雄氏がアメリカ上院で歓迎された記事を見たが、....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
。というのは其の連山のふところにはさまざまの茸が生えていて私の訪うのを待っていて呉れる。この茸は全く人間味を離れて自然の純真な心持を伝え、訪問者をして何時の間に....